震災の影響で、当初4月に予定されていた「2011 ALL JAPAN EV-GP SERIES」の第一戦、「2011 全日本 岡山EV50kmレース大会」が5月21日に開幕しました。
昨シーズンからのレギュレーション変更では、クラス分けが市販車と市販車改造の2クラスからモーター出力でさらに区分けがなされ、EV-1(モーター出力100kw以上)/EV-2(モーター出力50kw以上100kw未満)、さらにEV-3(モーター出力50kW未満)、そしてEV-C(市販車改造)、EV-P(レース専用車両のプロトタイプ・クラス)、EV-F(オープンホイール車両のフォーミュラ・クラス/このクラスのみ20Kmレース)に分類されています。
今回の参戦車両で言えば、テスラ・ロードスターはEV-1、三菱i-MiEVはEV-3となり、今回新たに参戦をスタートさせる日産リーフはEV-2でのエントリー。昨年テスラに大差を付けられたi-MiEVでしたが、今回からはクラス違いということでクラス優勝が狙えるようになります。
開幕戦のエントリーは計11台。昨年は第一戦で9台(テスラ・ロードスター2台、三菱i-MiEV4台他)、第二戦で6台(テスラ・ロードスター2台、三菱i-MiEV3台他)だっただけに、参加台数は過去最高です。
初代チャンピオン・マシンのテスラ・ロードスター2.0、#1 TEAM TAISAN TESLAは、今回のスケジュール変更のため昨シーズンの覇者である飯田章選手が欠席。そのため急遽黒澤翼選手がこのマシンをドライブします。シーズン2位であった#2 TEAM TAISAN TESLA(ロードスター1.5)は昨シーズン同様、植田正幸選手が乗り込みます。TEAM TAISANからはさらに高木多佳雄選手が21号車でエントリー。そしてロータス・エリーゼやエキシージ、そしてマツダRX-7等を手がけるテクニカルショップを運営する井土智洋選手の#9 OUTERPLUS☆TiR☆TESLAも新たにシリーズ参戦を果たしています。
昨年末に市販が開始された日産リーフのエントリーは、エンドレスアドバンスから青木孝行選手が#3 ENDLESS ADVAN LEAFで、他にも25号車に山下潤一郎選手、26号車に松田秀士選手、41号車に密山祥吾選手が参戦します。また今回わずか2台の参戦となってしまった三菱i-MiEVですが、10号車に山路慎一選手、11号車に岡田秀樹選手が乗り込み、車種のバリエーションアップとともに、ドライバーラインナップも豪華になっています。
そして唯一市販車改造クラスにエントリーするのは、この1戦に、合計9台のマシンをエントリーさせたチーム・タイサンを率いる千葉泰常監督。車両は自ら製作を手がけ、シリーズ初戦から参戦を続けているポルシェ916をベースとした、TAISAN PORSCHE 916EVを駆ります。
2年目を迎えたEVレース。どんな盛り上がりを見せるのか楽しみです。
(佐藤みきお)