ワークスが作ったリーフのEVレーサーはRG(Racing Green)と名付けては?

上海オートショーが注目を集める今週ですが、じつはニューヨークでも自動車ショーが開催されます。そして、そこに日産が出品するのが、こちらのマシン

Nissan LEAF NISMO RC (Racing Competition)

ワークスたるニスモが手掛けたリーフのレーシング仕様。いや、仕様と呼んでは誤解を招いてしまいます。

ヘッドライトなどにノーマルの面影はあるものの、ボディはカーボン製、モーターやインバーター、バッテリーはボディ中央に積まれたミッドシップレイアウトに変更されている純レーシングマシンなのであります。

かつてのシルエットフォーミュラを思わせるマシンデザインは、さすがニスモ! と思えるもの。

ならば、どれほど速くなっているのかと思いきや、最高速度は93マイル/時(約150km/h)と市販モデルの90マイル/時とさほどかわりません。

よくよくスペックを見てみれば、モーター出力は80kWで、バッテリーは48モジュールと、いずれも市販モデルと同等。最高速度のわずかな違いはタイヤが225/40-18とわずかに大きくなっていることが影響しているだけで、パワートレイン自体はレーシング仕様というわけではなさそう。つまり変速機構もない固定ギアであると思えます。

パワートレインが手付かずというのは、ちょっと残念ではありますが、まだまだ電気自動車のチューニングというのはワークスであってもハードルが高いということでしょう。

もっとも、このマシンは各地のイベントでデモ走行を行なう予定ということですから、そうした経験からモーターへのチューニングが進むことを期待。

そして、実際にレースシーンに登場するときにはRC(Racing Competition)ではなくRG(Racing Green)と名前が変わることも、さらりと大胆予想。

(山本 晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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