ご存知ない方のために説明しておくと、シエンタというのはとんねるずの木梨憲武さんの奥さんである安田成美さんがCMに出演していた、トヨタ最小“だった”ミニバンです。
2003年に発売されたこのシエンタは、当初は2009年1月登場のパッソセッテにバトンタッチしてモデルライフを終了する予定でした。本当なら。しかし、「スライドドアのシエンタ(パッソセッテはヒンジ式ドア)は一定の需要があるから」という理由で延命が決定。その後約2年間の延命処置の後、2010年11月に生産を終了して、自動車界を去ろうとしていたのです。
ところが、生産中止から2ヵ月ほどたった今になり「顧客から車種の復活要望が強いことなどから、生産再開を判断。4月から再開」(中部経済新聞)、つまり再販との情報。1度の延命処置ならあまり珍しいことではありませんが、今回は人間に例えると死亡判定を受けてから息を吹き返した状態にあたるまさかの復活劇です。実際に生産を中止してから一転して生産再開、再販されるというのはかなりのレアケースといえるでしょう。
この生産再開がいつまで続くのかはわかりませんが、2度あることは3度ある……とおもしろいですね。いっそのこと、65年間生産した初代ビートルや41年続いたオールドミニのように、生きた化石と呼ばれるくらい先まで作り続けて欲しい気もします。
誰ですか!? 「不死鳥というよりゾ●ビじゃないの?」なんて言っているのは?
(工藤貴宏)