以前、パジェロジュニアというクルマがあったのをご存知ですか? パジェロを2/3くらいのサイズに縮めたクルマでした。本日発表された三菱の新型車「デリカD:2」を見て、そんなパジェロジュニアを思い出したのはボクだけでしょうかね。メーカーとしても「多機能ミニバン“『デリカ』シリーズ”のエントリーモデルとして位置付け」(広報リリースより)と言っているので、デリカD:2はポジションとしてはパジェロに対するパジェロジュニアのような存在と受け取ってよさそうです。
でも形がデリカに似ていないのはなぜでしょうか? それはこのデリカD:2が、デリカD:2として専用に開発されたわけではないからですね。見た目から想像できる方もいらっしゃるかもしれませんが、何を隠そうスズキ・ソリオをベースにしたOEMモデルです。あの、広い後席スペースを備えるソリオです。スライドドアと低床フロアで乗り降りしやすいソリオです。違いといえばエンブレムが異なることと、値段が少し(約1~3万円)だけ高いことくらいでしょうか。
ところで編集長も書いているように、気になるのは車名です。「デリカD:5」が登場したときには「デリカの5代目だから“D:5”です」と言っていたので、そのまま受け取れば「デリカD:2」は「デリカの2代目」となります。でも、どう考えてもこのモデルはデリカの2代目ではない気がします。
デリカはワゴンと商用車が混在するので複雑ですが、2代目はこれでしょ。
じゃあ“2”の意味するところは?
考えてみたら、キーワードは「2代目」にありました。というか「2台目」です。このデリカD:2は、三菱のラインナップの中で「2台目のデリカ」つまり「2代目」ではなく「2台目」といのが「D:2」の正しい解釈なのです。三菱には確認していませんが、そうに違いありません。たぶん……おそらく。
(工藤貴宏)