葬式鉄がいるなら葬式バスもいるらしい。引退する関東バス3ドア車を追え【バスヲタ】

主に中央線、西武線沿線で活躍している関東バスは、狭いバスローターリーでの降車時間を短縮するために1964年に3ドアバスを導入したことで有名となったが、その3ドアバスが風前の灯火なのだそうだ。

で、どんなバスなのかというとこんなバス。

[写真C5138]

これは5100代「U-UA440LSN」といって関東バス最後の標準尺(長尺)のバス。日産ディーゼルのE-MATIC(自動マニュアル)車で、車体は富士重工7Eのスーステップ構造だ。青梅街道営業所のC5138は1992年から導入されたが、先日除籍され、現在残っているのはC5152の1台のみとなったらしい。

3ドアバスは、途中の停留所では真ん中の扉は開かない、前と真ん中だけ開いている姿は珍しいかも。

 

 

同じ日産ディーゼル製では5100代の兄弟車として車体が短い3400代「U-UA440HSN」がある

[写真C3496]

上の5100代と比べて前ドアと中ドア間の窓の数がひとつ少なく、全長が短いことがわかる。ミッションは5100代と同じE-MATIC。

 

この3400代にはフィンガーシフト(MT)バージョン車の3000代「U-UA440HSN(同形式)」も存在します。

[写真3011]

この他に三菱ふそうエアロスターに富士重工7E車体を載せた「U-MP218K」2000代もC2002の1台だけが青梅街道営業所に残存。この三菱ふそう+富士重ボディは全国的に珍しいらしい。C2002は5月に継続検査を受けたので、最後まで残る1台となりそうだ。

3ドアバスは2011年度をもって全廃されることになっているため、最近はバスロータリーでカメラを構えているバスマニアの姿を見かけるようになった。鉄道では廃車される電車を追いかける葬式鉄がいるけど、バスにも葬式バスっているのかな?

 

 

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
続きを見る
閉じる