ルノー・日産アライアンスに三菱自が加わり1000万台規模へ!! 業界はどう変わる?

当初の予定どおり、ルノー・日産連合の傘下に入った三菱自動車。10月20日、新たな役員人事が発表されました。三菱自動車の取締役会長 (代表取締役)は、日産自動車取締役会長兼社長 (代表取締役)で最高経営責任者であるカルロス ゴーン。取締役社長(代表取締役)は益子 修氏に。

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取締役(代表取締役)として、日産からは三菱自動車の開発担当副社長に就任している山下光彦氏が内定。ほかに白地浩三氏、池谷光司氏が取締役(代表取締役)に内定しています。

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益子修は、「当社の新しい筆頭株主となる日産の積極的な、戦略上、業務上および経営上のサポートを心より歓迎します。日産は、当社の取締役会と経営陣の一員として、より深化したアライアンスを通じて、お客さまの当社への信頼を再構築し、将来のシナジーを最大化させる手助けをしてくれることを期待しています」と述べています。

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ルノー・日産と三菱新連合は、軽自動車における5年間の連携を礎に、シナジー創出のための多岐にわたるプログラムを開始する予定としています。具体的には下記のとおり。

・共同購買コストの削減
・グローバルでの現地化の推進
・工場の共用
・共通の車両プラットフォーム
・技術の共有
・発展途上市場および新興市場における両社のプレゼンスの拡大
・豪州などの市場における三菱自動車のお客さま向けに日産の販売金融会社を活用

今回のパートナーシップにより三菱自動車は、継続的に大きなシナジーが創出されることを見込んでいると期待をよせています。

2017年度には、営業利益率が1%、2018年度は2%、2019年度には2%以上の向上を期待しているそうで、またシナジーにより、一株当たりの収益も、2017年度には12円、2018年度には20円増加することを見込んでいます。

さらに、ゴーン氏は「三菱自動車との提携により、日産の享受するシナジーが2017年度に240億円を創出し、2018年度以降は年間600億円まで拡大すると予測」。

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また人事でも動きがありました。日産は、三菱自動車の要請に基づき、役員体制の強化を目的として、日産のチーフパフォーマンスオフィサー(CPO)であるトレバー マンが新しいアライアンスパートナーである三菱自動車の最高執行責任者(COO)に就任する予定と発表。

マンの後任として、ホセ ムニョスが現在担当する日産自動車の北米事業に加え、チーフパフォーマンスオフィサー(CPO)に就任します。

カルロス ゴーン氏は、「拡大したアライアンスは、2016年度の年間販売台数が1000万台となる世界最大規模の自動車グループとなります。三菱自動車を迎えたことにより、17年前に創設したルノーと日産のアライアンスを特徴づける企業家精神やマネジメントの協力体制はさらに強固なものとなるでしょう。ひいてはこれが、すべてのステークホルダーに恩恵をもたらすものと確信しています」と今回の新たなアライアンスについて語っています。

今回の日産傘下入りによって三菱自動車は、ブランドの信頼回復を期すとともに、電動化車両、東南アジアを中心とした新興国市場でのさらなるシェア拡大、そして軽自動車やSUVなどの車種整理やテコ入れなども実施されるはずで、ゴーン流改革がどこまでできるか注目が集まります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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