新しいVWポロは気筒休止で定地燃費100km/Lを実現?!

VW(フォルクスワーゲン)のベーシックラインであるポロに、さらなる燃費性能を追求したモデルが登場します。

ドイツ本国で発表された新グレードの名前は『ポロ TSI BlueGT』。

1.4リッターのスポーティ指向のエンジンは103kW(140馬力)、250N.mを発生、最高速は210km/h。それでも欧州モードでの燃費性能は4.6L/100km(約21.7km/L)となっているとのこと。さらにオプションの7速DSGとの組み合わせでは4.5L/100km(約22.2km/L)の燃費性能になっているといいます。

このパフォーマンスと省燃費性能を両立した大きな理由は、ACT(気筒休止機能)を採用したことにあります。排気量を小さくするダウンサイジング指向のエンジンは直噴&過給という定番で、さらにアイドリングストップやエネルギー回生システムなどのブルーモーションテクノロジーを採用した上に、ACTを組み合わせた『ポロ TSI BlueGT』は、ポロ1.2 TSI(77kW)とポロGTI(132kW)の間にポジショニングするというわけです。

このACTは、負荷の低い条件下において2番と3番シリンダーを停止するというもの。その効果は、欧州モードで約0.4 L/100kmの燃費改善につながっているといいます。

さらに、気筒休止状態での50km/h定地走行燃費は1.0 L/100 km(100km/L)に達するといいます。原付のスーパーカブ50の30km/h定地走行燃費が110km/Lですから、ポロのサイズで同等の燃費性能というのは驚くばかり。もっとも、定地走行というのは現実的ではなく、あくまで参考ということでしょう。

この『ポロ TSI BlueGT』は、空力的なボディデバイスのほか17インチアルミホイールや15mm低められた車高などGTという名前にふさわしい装備を身に着けているよう。本国での発売予定時期は2012年第4四半期、価格は19,650ユーロ(税込。日本円換算で約200万円)ということです。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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