次期モデルは100万台か、モデルチェンジするごとに加速するプリウスの販売台数

 

トヨタ自動車より『プリウスの国内累計販売台数が100万台を突破』という発表がありました。

 

1997年に初代プリウスが誕生してから15年弱、とうとう国内累計販売台数が100万台を超えたということですが、その実績を見ていけば、あらためてモデルチェンジごとに販売台数が加速しているのがわかります。

 

【プリウスの国内販売台数】*トヨタ調べ (単位:千台)

97年 98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年
(1-8月)
累計
0.3
17.7
15.2
12.5
11.0
6.7
17.0
59.8
43.7
48.6
58.3
73.1
208.9
315.4
143.2
1,020.0

 

当初は国内専用モデルだったプリウス。

 

こうして見ていくと、2代目モデルが登場した翌年の2004年、さらに3代目が追加された2009年と、ニューモデルの節目ごとに爆発的に販売台数を増やしているのが確認できます。

 

 

さすがに2011年は前年比で落ち込んでいますが、東日本大震災という大きな災害に見まわれたことで生産が滞るなどイレギュラーな状態ですから、その数字をもってプリウス人気に陰りが見えているとはいえません。

生産が滞っているといえば、3列シートも用意されているプリウス・アルファ。このモデルがオーダーに合わせて、しっかりと生産・納車される体制であったなら、2011年が前年比でプラスになっていたのは間違いないところ。

 

 

ところで、それぞれのモデルにおける増加率を大雑把に計算すると、およそ3倍となっています。

 

このペースで増えていくとなると、4代目プリウスが登場する頃には年間販売台数が100万台に達してしまうかもしれません。

 

昨年の乗用タイプ登録車の販売台数が全体として300万台弱というのが日本の自動車マーケットですから、まさに新車販売の3台に1台はプリウスという時代になってしまうのか、それとも他メーカーの巻き返しがあるのか。

 

フルモデルチェンジは少々先の話でしょうが、やはり切磋琢磨してこそ工業製品というのは磨かれるもの。倍々ゲームならぬ「3倍ゲーム」で販売を伸ばし続けるプリウスのイキオイを止めるライバル登場を期待したいものです。

 

(山本晋也)

 

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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