目次
■車の電動化技術とは
EV、HEV、PHEV
カーボンニュートラル実現に向けて、近年のEVやPHEV、HEVなど電動車が期待され、近年の進化には目覚ましいものがあります。多様化する電動化技術、EV、PHEV、HEVなどの基本技術について、解説していきます。
地球温暖化
地球の温度上昇については、2050年までに2℃上昇(1990年比)するという予測があります。地球の平均温度が上がると、生態系の変化や海面上昇による沿岸地域の消滅、食物の生産性の低下、洪水や暴風雨被害の増加などが引き起こされます。
地球温暖化の原因は、CO2やメタン、フロンガスなど、断熱効果の高い温室効果ガスの増加です。この地球温暖化防止の観点から、カーボンニュートラルの実現のために各国で厳しい燃費/CO2規制が設定され、内燃機関から電動車への転換が求められています。
電動車の歴史
電気自動車は、1886年にベンツがガソリン3輪車を完成させる前、1873年にイギリスで実用化されました。しかし、1900年頃には、進化したガソリン車が主流となり、課題の多かったEVは姿を消しました。
1970年代には、オイルショックや公害問題によってEVが注目されました。1990年にはCARB(カリフォルニア大気資源局)の「ゼロエミッション(ZEV)規制」によって開発が加速しましたが、やはり航続距離や充電時間、コストの課題が解決できず、普及には至りませんでした。
ゼロエミッション規制
ゼロエミッション規制とは、自動車メーカーに対して、有害ガスを排出しないEVを一定台数以上販売しなければならない、という規制です。1998年に、カリフォルニア州の自動車の2%をEVにするという内容で発効されました。
1990年代に入って電池、モーターなどの要素技術が飛躍的に進み、1997年、ついにトヨタのプリウスHEVが発売され、本格的な電動化時代がスタートしました。
電動車の種類
1) 電気自動車(EV)
外部電力源で充電した電池の電気エネルギーで、モーター走行します。
構造はシンプルで、電池とその充放電を制御するコントローラー、モーターとインバーター、車載充電器などで構成され、エンジン車で必要な変速機や吸排気系などが不要です。
1回の満充電で走行できる航続距離は、電池容量に依存するため、大量の電池を搭載する必要があり、コストが高いことが最大の課題です。
2)ハイブリッド車(HEV)
エンジンとモーターを動力源として、運転状況に応じて両者を効率よく使い分けます。比較的大容量の電池とモーターで積極的に電気エネルギーを使うフル(ストロング)HEVと、小容量の電池とモーターを発進時や低速走行に限定的に使うマイルドHEVがあります。
システムとしては、次の3方式があります。
- パラレル方式
エンジンとモーターを駆動力として使い分けますが、あくまでエンジンが主役でモーターは補助的な役割です。 - シリーズ方式
エンジンは、電池の発電専用として使い、エンジンで充電した電池で全域モーターで走行します。 - シリーズ・パラレル方式
パラレルとシリーズの良いとこ取りのシステム。エンジンの出力を発電用と駆動用に使い分け、エンジンとモーターの駆動力を合成して走行します。
それぞれ一長一短があり、効率が良いのはトヨタプリウスが採用しているシリーズ・パラレル方式ですが、構成が複雑でコストが高くなってしまいます。
3)プラグインハイブリッド車(PHEV)
HEV車にプラグイン外部充電機能を追加して、EV走行距離を大幅に伸ばすことを目的としたシステムです。別の言い方をすると、EVの電池容量切れを解消するため、充電用のエンジンを搭載したシステムです。
EVとHEVの中間的な特性で、最終目標のEVまでのつなぎ役のシステムかもしれません。日常的な走行ではEVとして使えるため、HEVよりも経済的です。
本章では、多種多様な電動車(EV、HEV、PHEV)のそれぞれの特徴とメリット・デメリットの詳細について、個々に解説していきます。なお、FCV(燃料電池車)も電動車に分類されますが、別章で解説します。
■電気自動車(EV)とは
航続距離や充電時間
2000年以降、モーターや電池などの電動化の要素技術が急速に進み、電気自動車(EV)が市場に出現し始めました。しかしまだ進化途上で、航続距離が短い、充電に時間がかかる、コストが高いといった課題があります。
電動車の最終形と位置付けられるEVの現状と課題について、解説していきます。
EVのCO2低減メリット
EVは、外部電力源で充電した二次電池の電気エネルギーでモーター走行します。
走行中のCO2排出量はゼロですが、電気を製造、輸送の過程でCO2は発生します。ガソリン車の場合は、石油採掘~製油~給油所~走行までの全過程で発生するCO2を、「Well to Wheel CO2排出量」と呼びます。
EVの場合の「Well to Wheel CO2排出量」は、電気をどのように製造するかによって大きく影響されます。日本の発電は、原子力、LNG(天然ガス)、石油、石炭、水力などで構成されています。
EVの「Well to Wheel CO2排出量」(2009年の発電構成)は、ガソリン車の排出量の35~37%程度です。
2018年の実績では、EVの「Well to Wheel CO2排出量」は、ガソリン車の排出量の40~45%程度です。
EVの走行費用
ユーザにとって興味があるのは、ガソリン車に対してEVはどれだけ金銭的なメリットがあるか?ではないでしょうか。
同一車両の三菱i-MiEVとガソリン車i(アイ)を比較しました。
・i-MiEVの場合
バッテリ容量は16kWh、航続距離は164km。家庭の契約電気代を30円/kWhと仮定すると、満充電に必要な電気代は480円。164km走行できるので、電力経費は2.9円/kmです。
・ガソリン車i(アイ)の場合
JC08モード燃費は19km/L。ガソリン価格160円/Lとすると、燃料経費は8.4円/kmです。
以上のおおまかな計算の結果、EVはガソリン車に対して、走行燃料(電気)代が約65%節約できます。
EVの基本構成
EVの構成はシンプルです。
二次電池とその充放電を制御するコントローラー、モーターとインバーター、車載充電器などで構成され、エンジン車で必要な変速機や吸排気系、多くの補機類などが不要です。
外部充電のための充電口は、2種類装備されています。家庭用の100V、または200V電源に接続する車載充電器用(2~3kW程度)と、充電スタンドの急速充電器用(数10kW)です。
車載電池としては、リチウムイオン電池が使われます。正負極で発生する酸化・還元反応で電力を発生させ、正負極間でリチウムイオンが行き来することによって、充電と放電を繰り返すことができます。
他の電池に比べて、エネルギー密度が高く、大きなパワーが得られる、寿命が長いなどのメリットがあります。しかし、EV用としてはまだ大量の電池セルが必要なため、重量が重く、コストが高いという課題があります。
日産リーフ
日産リーフは、2017年10月に航続距離を従来の280kmから400km(JC08モード)/322km(WLTCモード)へと大幅に改良されました。リチウムイオン電池のエネルギー密度を上げ、同体積ながら電池容量を30kWhから40kWhに増大し、さらに電源システムや車両全体の効率も改善されました。
そして2019年に登場したのが、さらに航続距離と性能を向上させた「リーフe+」です。バッテリー容量を40kWhからさらに62kWh に増大し、同時にモーター出力もパワーアップし、航続距離は322kmから450km(WLTCモード)まで向上させました。
1回の満充電で400km以上走行できれば、燃費の良くないガソリン車の満タンの航続距離とほぼ同レベルになり、EVの電欠ストレスから解放されるかもしれません。
EVは、CO2の低減やゼロエミッション以外にも、レイアウトの設計自由度が向上し、車両のデザインの自由度も高くなるメリットがあります。
世界的なカーボンニュートラルの要求に対応するため、各メーカーは2020年以降、積極的に新型EVを市場に投入し始めました。
航続距離は、長いことが理想ではありますが、バッテリーコストが高いので航続距離を抑えて車両価格を下げるという選択肢もあります。日本では、買い物や通勤など日常の足として使う航続距離250km以下の小型EVと、ロングドライブも楽しめるガソリン車と同等の航続距離450km以上の本格EVの、2極化が進んでいます。
・ロングドライブを楽しむEV
日産「リーフe+」:航続距離450km(バッテリー容量:60kWh)&「アリア」:470km(66kWh)、トヨタ「bZ4X」&スバル「ソルテラ」:567~559km(71.4kWh)、レクサス「UX300e」:367km(54.4kWh)
・日常の足として使う小型EV
日産「サクラ」&三菱「ekクロスEV」:180km(20kWh)、ホンダ「Honda e」:259km(35.5kWh)、マツダ「MX-30 EV」:256km(35.5kWh)
満充電時の航続距離が、ほぼガソリン車並みとなってEVの課題の一つがほぼ解消したことになりますが、価格がまだ高いこともあり、普及にはもう少し時間がかかりそうです。
■ハイブリッド車(HEV)とは
日本では低燃費車の代表選手
1997年に量産初のハイブリッド車(HEV)プリウスが発売されて以降、さまざまなHEVが発売され、日本では低燃費車として確固たる地位を確立しています。
モーターの役割やシステム構成の違いによって、さまざまなタイプのHEVが存在します。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて、解説していきます。
なぜHEVは燃費が良いのか
HEVは、エンジンとモーターを搭載し、両者の出力を適正に使い分けて燃費向上を実現するシステムです。また、エンジン車で熱エネルギーとして捨てていた減速時の運動エネルギーを、電力として回収し再利用することで燃費を向上します。
エンジンは、比較的低回転で負荷の高い領域が最も燃費が良い特性を示します。燃費の良い運転領域でエンジンを運転するために、モーターの出力を巧みに使います。
例えば、加速のような負荷の高い運転では、燃費が悪化しないようにエンジンの負荷を抑え、足りない出力をモーターでアシストします。また、エンジンの負荷が低い定常運転では、エンジンを燃費の良い負荷の高い領域で運転して、余剰分は電池の充電に使います。
モーターを作動させる電気エネルギーは、ブレーキの回生エネルギーか、上記の定常走行時のエンジン余剰分の充電でまかないます。
システム構成による分類
エンジンとモーターの動力合成法によって、3つの方式に分類されます。
1)パラレル方式
エンジンとモーターを駆動力として使い分けますが、エンジンが主役でモーターは補助的な役割。シンプルな構成で比較的低コストなため、マイルドHEVとして使う場合が多いです。
(代表例:ホンダ「IMA」、スズキ「S-エネチャージ」など)
2)シリーズ方式
エンジンは、電池の発電専用として使い、エンジンで充電した電池でモーター走行。エンジンの出力を常時電気エネルギーに変換するため、その分ロスが発生します。
(代表例:日産「e-Power」、ダイハツ「e-SMART HYBRID」など)
3)シリーズ・パラレル方式
パラレルとシリーズの良いとこ取りのシステム。エンジンの出力を発電用と駆動用に使い分け、エンジンとモーターの駆動力を合成して走行。効率は高いが、システムが複雑でコストも高くなります。
(代表例:プリウス「THS」、新型アコード「i-MMD(e-HEV)」など)
モーター出力と電池容量による分類
モーター出力と電池容量の大きさによって、フル(ストロング)HEVとマイルドHEVに分類されます。
1)フルHEV
大きなモーター/発電機と大容量の電池を搭載します。得られる大きな回生エネルギーをモーター駆動に活用できるため、数km程度のEV走行ができ、20%を超える燃費向上が実現できます。
2)マイルドHEV
比較的小さなモーター/発電機と電池の組み合わせのため、大きな回生エネルギーは得られません。したがって、駆動力のアシストが中心でEV走行はほとんどできず、燃費向上はフルHEVの半分程度に限定されます。
燃費(効率)については、シリーズ・パラレル方式が優れていますが、どれが最も優れているかというよりは、車の車格やコンセプトによって、3つのシステムが棲み分けられています。
技術的には、成熟の域に入ったHEVですが、より一般的で汎用性ある技術になるように、高いレベルのコスト低減が求められています。
■プラグインハイブリッド(PHEV)とは
ハイブリッドとEVの良い点を融合
電気自動車(EV)の航続距離が短いという課題の解決法として注目されているのが、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)です。HEVとEVの中間的な特性で、両者の良い点を融合したPHEVについて、その特徴を代表的な3つのモデルを取り上げて、解説していきます。
PHEVのシステム構成
EVの最大のメリットは、走行中にCO2と有害排出ガスを発生しないことですが、一方で電池のエネルギー密度の限界から、1回の満充電での航続距離が短いという課題があります。これを解決するため、PHEVが開発されました。
短距離では、プラグインの外部電源から充電した電池によってEV走行し、長距離で電池容量がなくなると、エンジンとモーターを併用したHEV走行します。1日数10km程度の短距離通勤や買い物などの日常の用途では、1回の充電でEV走行が可能です。
システム構成には、2つのタイプがあります。
1つ目は、トヨタ・プリウスPHEVやホンダ・クラリティPHEV のようなHEV派生のPHEVです。フルHEVの電池の容量を増やし、外部充電機能を付加したシステムです。
2つ目は、三菱のアウトランダーPHEVのようなEV派生のPHEVです。EVベースで、発電用のエンジンを搭載して電池容量を減らしたシステムです
PHEVの基本動作
PHEVの狙いは、できるだけEV走行を長くして燃費を良くする(CO2の排出量を減らす)ことですが、基本的には次の3つのドライブモードを使い分け、燃費と走りの両立を実現しています。
・EVドライブモード
外部充電と、エンジンの発電による充電エネルギーを使って、EV走行します。
・ハイブリッドドライブモード
電池の残量が少ない場合や力強い加速が必要な場合、エンジンで発電した電気エネルギーを使ってEV走行します。
・エンジンドライブモード
電池の残量が少ないときと高速走行は、エンジンで走行します。
PHEVの代表的な3モデル
日本の代表的なPHEVの3つのモデルを比較してみます。
・トヨタ プリウスPHEV(2023年)
HEVシステム「THS-II」をベースにしたFFセダン
エンジン2.0L、電池容量13.6kWh、航続距離 87&105km(WLTC)
・ホンダ クラリティPHEV(2021年)
HEVシステム「i-MMD(e:HEV)」をベースにしたFFセダン
エンジン1.5L、電池容量17kWh、航続距離101km(WLTC)/114.6km(JC08)
・三菱 アウトランダー(2021年)
前・後輪それぞれにモーターを搭載した4WD SUV
エンジン2.4L、電池容量20kWh、航続距離 87km(WLTC)/103km(JC08)
プリウスPHEVとクラリティPHEVは、両社が開発した高効率のHEVシステムの電池を大容量化して、充電機能付加したPHEVです。
一方、アウトランダーPHEVは、燃費や航続距離など、性能面ではプリウスとクラリティのPHEVに劣りますが、EV走行性能とツインモーター4WD機能、低燃費のバランスをとった環境対応SUVモデルです。
車のコンセプトにもよりますが、一般的にはHEVに対して、主として電池増加分100万円程度は高くなります。
米国ZEV規制や中国NEV規制を背景に、PHEVはさらに普及する可能性があります。前提条件は、EV同様、電池技術が進み、コスト低減と航続距離の延長が達成できることです。
画期的な電池の出現までは、当面HEV、PHEV、EVは棲み分けをしながら、共存することになるでしょう。
■48VマイルドHEVとは
簡素で低コストな点が魅力
燃費(CO2排出量)規制が厳しい欧州では、DC48Vを電源とする48VマイルドHEVを搭載するモデルが増えています。高電圧(200~300V)を使うフルHEVに比べて、簡素で低コストな48VマイルドHEVの特徴と今後の動向について、解説していきます。
一般的なマイルドHEV
一般的なマイルドHEVは、エンジンのオルタネーター(発電機)の代わりに、小型のモーター/発電機を搭載したHEVです。日本では、スズキがソリオやスイフトなど小型車や軽自動車で積極的に採用しています。
いずれも電源電圧は14Vで、モーターの出力は3kW程度に限られます。回生エネルギー量は少なく、低速時や加速時にエンジン出力をアシストする役割だけで、EV走行するパワーはなく、燃費向上効果も小さいです。
一方48VマイルドHEVでは、モーター出力を10~15kW程度まで増大しています。エンジン出力のアシストだけでなく、定常運転で車速50km/h程度までなら、EV走行ができます。燃費については、フルHEVと14VマイルドHEVの中間の向上効果があります。
48VマイルドHEVは、欧州ではハイブリッドといえば48イルドハイブリッドを指すぐらい普及しています。日本では、2022年に初めてマツダが直6ディーゼルエンジンに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせた「CX-60」をデビューさせました。
燃費以外のメリット
フルHEVに比べて簡素なため、システムコストは低く、さらに電源電圧が60V以下なので、漏電などの安全対策のコストもかかりません。電源電圧が60V以上のフルHEVシステムでは、特別な安全対策が必要です。
また、通常の14V電源に対しては、電流量が1/4になるため配線の細径化による軽量化やモーターの小型化ができます。さらに将来的には、EPS(電動パワステ)、電動ブレーキ、電子サスペンションなど、車体系制御アクチュエーターの48V化による高効率化も考えられます。
48VマイルドHEVの構成
標準的な構成は、エンジンマウントタイプとクランクシャフトマウントタイプの2種です。
・エンジンマウントタイプ(ベルト駆動)
通常の14Vオルタネーターの代わりに48Vモーターを取り付け、ベルトを介して駆動します。エンジン、トランスミッションの変更が少なく、低コストで対応できるのが最大のメリットです。14V対応に対して、回生エネルギーを有効に使えるので、約2倍の燃費向上(10%程度)が得られます。
・クランクシャフトマウントタイプ(挟み込み)
エンジンとトランスミッションの間に取り付けた、モーター挟み込みタイプです。エンジンとモーターの間にクラッチを装着すれば、モーターだけのEV走行ができます。
・トランスミッションマウント方式
48Vモーターをトランスミッションに取り付ける方式です。トランスミッションから、ベルトまたはギヤでモーターを駆動させます。トランスミッションの構造変更が必要ですが、全体の構成はスマートです。
燃費とコストが中間的なこのようなシステムを、シンプルで汎用性が高いとみるか、中途半端とみるかは、意見が分かれるところです。フルHEVが普及している日本市場では、それほどの魅力はないように思います。
■トヨタ・ハイブリッド・システムとは
エンジン出力を駆動力と発電に振り分け
1997年に発売されたプリウスのハイブリッドシステム「THS (Toyota Hybrid System)」は、システム効率の観点から非常に優れたシステムであり、多くのメーカーの目標とされてきました。
シリーズ・パラレルHEVの代表格であるトヨタTHSの構成や特徴について、解説していきます。
THS(Toyota Hybrid System)
HEVは、エンジンとモーターを搭載し、両者の出力を適正に使い分けて燃費向上を実現するシステムです。また、エンジン車で熱エネルギーとして捨てていた減速時の運動エネルギーを、電力として回収し再利用することで燃費を向上します。
THSは、エンジン、モーター/発電機、発電機、動力分割機構などで構成されています。
シリーズ・パラレル方式は、エンジンの出力を発電用と駆動用に使い分け、エンジンとモーターの駆動力を合成して走行します。
最大の特徴は、エンジンの出力を動力分割機((遊星歯車機構)によって、車の駆動力と発電に効率的に振り分けている点です。低速トルクに優れたモーターと高速走行に有利なエンジンを、効率的に使い分け、モーターまたはエンジンで走行するか、エンジンとモーターの合力で走行します。
動力分割機構
THSの重要な役割を担っているのが、遊星歯車による動力分割機構です。遊星歯車は、中心のサンギヤ(発電機と連結)、その周りにピニオンギヤとプラネタリーキャリア(エンジンと連結)、外周をリングギヤ(モーター・駆動軸に連結)で構成されています。
エンジンの駆動とともにプラネタリーキャリアが回転し、ピニオンギヤを介してサンギヤに連結している発電機が回転します。同時に、外周のリングギヤも回転し、タイヤを駆動させます。エンジンの出力を、内側のサンギヤと外側のリングギヤの動力に効率よく分割しています。
モーターは、駆動力として使うだけでなく、発電機として減速時の制動エネルギーを回生する役割も担います。また、発電機はエンジンのスターターとして機能し、回転を制御することによってピニオンギヤとリングギヤのギヤ比を変化させます。
この動力分割機構によって、エンジンを常に効率の良い高負荷の領域で運転し、エンジンとモーターを最適な出力の組み合わせで使うことができます。
進化し続けるプリウス
プリウスの名前が初めて登場したのは、1995年の「東京モーターショー」です。その2年後の1997年12月に初代プリウスが誕生し、20年間に4回のモデルチェンジをしながら進化し続けています。
1) 初代プリウス(1997年~)
1.5LアトキンソンサイクルエンジンとTHSを組み合わせた、量産初のハイブリッド車として登場。
技術的には高く評価されましたが、走行性能や減速フィーリングには課題あり、部分改良でエンジンやモーターの出力を向上。10-15モード燃費28km/Lは、当時としては驚異的な数値でした。
2) 2代目プリウス(2003年~)
モーター駆動電圧を500Vまで上げ、モーター出力を向上させるとともに、パワーユニットを小型化し、「THS-II」と名称を変更。10-15モード燃費は、35.5km/Lに向上しました。
3) 3代目プリウス(2009年~)
高速燃費の不評に対して、エンジンを1.8Lに拡大し、高速燃費を向上。遊星歯車機構に減速機構を付加し、駆動トルクを増大させた「リダクション機能付きTHS-iiⅡ」へと進化。10-15モード燃費は、38km/L(JC08モードで32.6km/L)に向上しました。
4) 4代目プリウス (2015年~)
平行軸歯車による減速機構でトルクを増大し、燃費とともに走りも大きく向上。JC08モード燃費は、40.8km/Lに達しました。
5) 5代目プリウス (2023年~)
スポーティなクーペ風スタイルに変身。1.8Lと2.0Lエンジンを組み合わせた2種のハイブリッドを用意。2.0Lハイブリッドは、従来比1.6倍の最高出力で力強い走りを発揮し、低燃費(WLTCモード燃費32.6km/L)だけでなく、優れた走行性能を実現している点が最大の特徴です。
THSは、初代から4代までの26年間に、エンジンやモーター、電池などの要素技術の進化やシステム構成の改良、さらに高精度な制御技術によって、他の追従を許さないハイブリッドシステムとしての地位を不動のものにしました。
■日産e-POWERとは
日産ノートが人気モデルに
2016年に、日産がハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載したノートを発売しました。プリウスのTHSに代表されるシリーズ・パラレルおよびパラレル方式が主流の中で、希少なシリーズ方式のHEVとして、市場で高い評価を受け、販売を伸ばしています。
EV走行にこだわった「e-POWER」システムの構成や特徴について、解説していきます。
e-POWER
「e-POWER」は、シリーズHEVの代表格です。
1.2Lエンジンとモーター、発電機、インバーター、電池などで構成されます。エンジンは、直接の駆動力源として使わず、発電機を回し、電池を充電するだけの役目です。
エンジンは、運転条件や電池残量に応じて起動させ、発電機を駆動して電池を充電し、その電気エネルギーによってモーター走行します。大出力が必要な急加速や登坂の場合には、発電機からの発電エネルギーを直接モーターの駆動力として付加します。
外部充電機能の代わりにエンジンで発電するので、燃料さえあれば電池切れになることはなく、EVのような後続距離に対する不安はありません。外部充電の手間を省いたある種のEVと言えるかもしれません。
e-POWERのシステム構成と特徴
発電用のエンジンは増速機を介して発電機に連結し、モーターとタイヤは減速機を介して連結され、モーターの駆動力をタイヤに伝達します。
エンジンは、車速とは無関係に極力エンジンの効率が高い2200~2500rpmの領域を使います。ただし、急加速のような大電力が必要な場合は、エンジン回転は4000rpmぐらいまで上昇させます。
すべての運転はモーター走行なので、瞬時に最大トルクを発生し、変速に頼らないリニアな力強い発進と加速が実現されます。
また、燃費向上のため、積極的に回生ブレーキを使う「ワンペダル操作」を採用しています。
ブレーキ回生による減速力を通常の倍以上に増やすことによって、アクセルペダルの踏み込み、戻し操作だけで、穏やかな加速や減速走行なら容易に操作できます。操作に慣れれば、燃費向上だけでなく、市街地走行や渋滞走行での運転の負担が軽減できます。
ライバルHEVとの比較
小型車ノートHEVのライバル車として、、同時期のトヨタ・ヴィッツHEVとスズキ・スイフトHEVの仕様を比較しました。
・日産・ノートHEV(2016年):シリーズHEV、JC08燃費 37.2km/L
搭載エンジン 1.2L 直3、モーター 80kW、リチウムイオン電池 1.5kWh、電池電圧 292V
・トヨタ・ヴィッツHEV(2018年):シリーズ・パラレルHEV、JC08燃費 34.4km/L
搭載エンジン 1.5L 直4、モーター 45kW、ニッケル水素電池 0.94kWh、電池電圧 144V
・スズキ・スイフトマイルドHEV(2017年):パラレル(マイルド)HEV、JC08燃費 27.4km/L
搭載エンジン 1.2L 直4、モーター 2.3kW、リチウムイオン電池 0.036kWh、電池電圧 12V~
HEV化による燃費向上率(対ガソリン車)と車両価格差(対ガソリン車)は、大まかには以下のようになります。
ノートHEVの燃費向上率は58%で価格差38万円、ヴィッツHEVの燃費向上率は38%で価格差34万円、スイフトHEVの燃費向上率は14%で価格差16万です。
結果は、単純にHEV化だけの差(他の仕様も異なる)ではありませんが、ノートは大きなモーターと電池を搭載して、よりEVに近づけたHEVと言えます。
日産は電動化戦略として、EVを強力に推進しています。「e-POWER」は、エンジン車からEVに移行する中間的な位置づけのHEVとして、ノート以降も「セレナ」、「キックス」、「エクストレイル」と日産の看板モデルに展開されています。
■三菱PHEVシステムとは
燃費性能を走りのよさを両立
三菱・アウトランダーPHEVは、燃費訴求型のPHEVでなく、前・後輪それぞれにモーターを搭載し、走りとのバランスも考慮した4WD SUVです。PHEVのパイオニア的な存在のアウトランダーPHEVのシステムと特徴について、解説していきます。
アウトランダーPHEVシステムの特徴
アウトランダーPHEVは、前・後輪それぞれにモーターを搭載した4WDの SUVです。
システムには次の特徴があります。
・大容量の駆動用電池と高出力モーターを搭載し、EVとしての実用的な航続距離と、EV特有の加速性能を実現
・電池の電力を補充するため、エンジンと発電機を搭載。電池容量が少なくなっても、不安なく走行を継続することが可能
・さらに高速走行では、燃費向上のためにエンジンの動力で走行。必要に応じてモーターでアシストすることでスムーズな加速を実現
3つの走行モード
3つの走行モードを走行条件に応じて自動で選択し、燃費と走りの両立を実現しています。
・EVモード
プラグインによる外部充電と、エンジンの発電による充電エネルギーを使って、モーターで走行
・シリーズ式ハイブリッドモード
登坂や急加速など力強い加速が必要な場合、エンジンで発電した電気を使ってモーターで走行
・パラレル式ハイブリッドモード
電池の残量が少ない場合と高速走行中は、エンジンで走行し、必要に応じてモーターでアシスト
アウトランダーPHEVシステムの基本仕様
PHEVシステムは大容量の駆動電池、フロントにはエンジンとモーター、発電機を、リアにもモーターを搭載し、それらを制御するコントローラーで構成されています。
2013年に登場した初代アウトランダーでは、アトキンソンサイクルの2.0Lエンジンを搭載し、電池容量は13.8kWh、満充電でのEV航続距離は60.2km(JC08モード)、EVでの最高速度は135km/hでした。
なお2021年に発売された最新型アウトランダーPHEVでは、エンジンを2.4L MIVECエンジンに変更して最高出力は87kW→98kWに向上。フロントモーター60kW→85kW、リアモーター70kW→100kWに増大、さらに電池容量は13.8kWh→20kWh、満充電でのEV航続距離は60.2km(JC08モード)→83km&87km(WLTCモード)へと大幅に向上しています。
また三菱独自の車両運動統合制御4WDシステム「S-AWC(スーパー・オールホイールコントロール)」には、通常使用する「NORMAL」、直進加速で使用する「POWER」、経済性の高い「ECO」、乾燥路使用する「TARMAC」、未舗装路や濡れた路面で使用する「GRAVEL」、雪道や凍結路で使用する「SNOW」、泥寧や深雪で使用する「MUD」の7つの運転モードがあり、様々な路面状況や環境条件に応じて、最適な走りができるように制御します。
プリウスPHEVとクラリティPHEVとの違い
アウトランダーPHEV は、EVベースで電池容量を減らし、発電用のエンジンを搭載したEV派生のPHEVです。一方、プリウスPHEVとクラリティPHEVは、両社が開発した高効率HEVシステムの電池を大容量化し、外部充電機能を付加したHEV派生のPHEVです。
3つのモデルの仕様と性能を比較します。
・トヨタ プリウスPHEV(2023年):HEVシステム「THS-II」をベースにしたFFセダン
エンジン2.0L、電池容量13.6kWh、航続距離 87km&105km(WLTC)
・ホンダ クラリティPHEV(2021年):HEVシステム「i-MMD(e:HEV)」をベースにしたFFセダン
エンジン1.5L、電池容量17kWh、航続距離101km(WLTC)/114.6km(JC08)
・三菱 アウトランダー(2021年):前・後輪それぞれにモーターを搭載した4WD SUV
エンジン2.4L、電池容量20kWh、航続距離 87km(WLTC)/103km(JC08)
アウトランダーPHEVは、燃費や航続距離など性能面では、プリウスPHEVとクラリティPHEVに劣ります。しかし、2モーターによるEV走行性能と4WD機能、さらに低燃費とのバランスをとった環境対応SUVで、他のPHEVとの差別化を図っています。
PHEVのパイオニア的なアウトランダーは、現在世界中で最も販売台数の多いPHEVです。特に、税制優遇の大きいオランダなど欧州では、人気を博し投入5年で11万台以上売れています。
高級ブランドを除くと、PHEV唯一の4WDのSUVという希少価値で存在感を示しています。
■インホイールモーターEVとは
開発段階の有望な技術
現在普及が進んでいるEV(電気自動車)のその先にある将来有望な技術として、インホイールモーターEVがあります。各駆動輪のホイールの内部にモーターを配置し、2輪または4輪を独立して制御するシステムです。
現在はまだ開発段階ですが、2030年頃の実用化を目指して開発が進められています。インホイールモーターのメリットとデメリット、課題について、解説していきます。
インホイールモーターの仕組み
通常のEVでは、エンジン車のエンジンの位置にモーターが配置され、駆動力はドライブシャフトを介してタイヤに伝えられます。
インホイールモーターでは、駆動輪のホイールの内部にモーターを配置して、直接タイヤを駆動させるシステムです。直接駆動ではなく、ホイール近傍にモーターを配置して短いドライブシャフトを介してタイヤを駆動させるシステムも、インホイールモーターに含まれます。
駆動方式としては、モーターがホイールに直結しているダイレクトドライブ方式と、減速機を介してトルクを増幅するギアリダクション方式があります。
ダイレクトドライブ方式が理想的ですが、搭載スペースには限りがあるので、高トルクの大きなモーターを搭載するのは困難です。限られたスペースでモーター本体を大きくすることなくトルクを上げるには、回転数を上げ、減速機を付ける方がより現実的です。
インホイールモーターのメリット
インホイールモーターには、多くのメリットがあります。
・各駆動輪のそれぞれに最適な駆動力を発生させることができるため、適正な駆動輪独立制御によって操作性、安全性が向上します。
・タイヤを直接(または、ほぼ直接)駆動するのでレスポンスが向上し、伝達ロスが軽減するため駆動効率が向上します。
・デフやドライブシャフト、エンジンが不要なので軽量化でき、車のスタイルや車室などのレイアウトの自由度も増します。
・タイヤの切れ角が大きくとれるので、平行移動など方向転換が自由にできます。
インホイールモーターのデメリット
実用化に向けては、以下の課題を解決する必要があります。
・搭載スペースと重量の制約の中で、高効率高出力のモーターが求められます。
・モーター本体に直接路面からの衝撃が伝わるため、モーターには高い耐久信頼性が必要です。
・モーター搭載位置が低いため、浸水対策や石などの跳ね返り対策が必要で、またブレーキと隣接するため熱対策も必要です。
インホイールモーターの開発例
NTNは、2018年4月にインホイールモーターシステムと車両制御技術に関して、中国の新興自動車メーカー、長春富晟汽車創新技術(FSAT)とライセンス契約を締結したと発表しました。
駆動方式は、インホイールモーター2基を使った前輪駆動で、最高出力は35kW×2、最大トルクは704Nm×2、最高速度は150km/hと予想されています。
減速機付きで小型軽量化を図り、空冷にすることで全体を簡素化しています。また、マクファーソンストラット方式サスペンションのレイアウトでの組み付けが可能で、足回りにEV専用の設計を必要としないという、大きな特徴があります。
実用化が期待されている将来有望なインホイールモーターですが、コストや小型軽量化などを含めてまだ技術課題は多いのが現状です。
やはり従来型EV同様、電池性能の向上やモーターの小型高出力化とともに、インホイールモーターシステムの実用化は進んでいくと考えられます。
■車載2次電池とは
電動車のもっとも重要な部品のひとつ
電動車にとって、車載2次電池はもっとも重要な部品のひとつです。電気エネルギーを供給する放電や、逆に得られたエネルギーを電気として充電する役目を担っています。
標準車の鉛蓄電池と、電動車で使われているニッケル水素電池、イオンリチウム電池の違いについて、解説していきます。
車載2次電池の基本
自動車用の電池は、正極と負極で別々に起こる酸化・還元反応を利用した化学電池で、充電による蓄電ができる2次電池です。充電することによって電気エネルギーを化学エネルギーの形で蓄え、放電時には化学エネルギーを再度、電気エネルギーに変換して、充放電を繰り返すことができます。
電池の能力を示す指標には、次のようなものがあります。
・バッテリー容量(Ah)
蓄電可能なエネルギーで、一定の電流値で何時間放電できるかの指標です。例えば、容量10Ahとは、10Aの放電を1時間持続できる電気エネルギーを示しています。
・充電率(%)
満充電100%に対する充電量の割合を、充電率(SOC:State of Charge)として表します。
・エネルギー密度(Wh/kg)
電池重量あたりの蓄電可能なエネルギーです。EVでは、満充電時の航続距離に関係します。
・出力密度(W/kg)
電池重量あたりの瞬時に入出力できる電力です。瞬発力、加速性能を示すので、HEVで重視されます。
鉛蓄電池
鉛蓄電池は、安価で信頼性に優れ、エンジン車では標準的に使用されています。一方、繰り返し充電することによって、負極に硫酸鉛の結晶が発生しやすく、性能が低下しやすい欠点があります。したがって、充放電量には制約があり、過放電にならないように制御する必要があります。
正極は二酸化鉛PbSO2、負極は金属鉛Pb、電解質は希硫酸H2SO4で構成され、充放電では以下の化学反応が起こります。
放電) Pb + PbO2 → 2PbSO4 + 2H2
充電) Pb + PbO2 ← 2PbSO4 + 2H20
ここで、放電時は負極で電子を与える酸化反応、正極で電子を受け取る還元反応が起こり、電子が負極から正極に移動し、電流が流れます。充電時はこれと逆の反応となり、逆方向に電子が流れ、電流が流れます。
ニッケル水素電池
トヨタの初代プリウスから4代目プリウス(1997年~2023年)まで使用し、現在は2021年の新型アクアで使用しているニッケル水素電池は、エネルギー密度は後述のリチウムイオン電池に劣りますが、安全性が高いのが特徴です。
正極に水酸化ニッケル、負極に水素吸蔵合金、電解質として水酸化カリウムを用います。
放電) MH + NiOOH → M + Ni(OH)2
充電) MH + NiOOH ← M + Ni(OH)2
放電時には水素イオンが負極から正極へ、充電時には正極から負極へ移動し、充放電を繰り返します。
リチウムイオン電池
リチウムイオン電池は、軽量で高性能(エネルギー密度がニッケル水素電池の約2倍)の電池で、EVのほとんどが採用しています。ただし、過充電と過放電に弱いため、高精度の制御や保護回路が必要です。特に過充電では、短絡によって発火や破裂の危険があります。
正極にリチウム系材料、負極にカーボン系材料、電解質としてリチウムイオンを含む電解質を用います。正極にコバルト酸リチウム、負極に炭素、電解質に有機電解液を使用した場合を例に示します。
放電) 6C + LiCoO2 → LinC6 + Li(1-X)CoO2
充電) 6C + LiCoO2 ← LinC6 + Li(1-X)CoO2
放電時にはイオン化したリチウムイオンが負極から正極へ、充電時にはリチウムイオンが正極から負極へ移動して、充放電を繰り返します。
全固体電池
最近、正極と負極間に電解液を使わず、一種のセパレータだけがある全固体電池が注目されています。エネルギー密度の大幅な向上や安全性の向上、急速充電の実現などのメリットがあり、EVの普及を大きく加速することが期待されています。
EVの課題のひとつは、電池のコストですが、電池パックコストは2010年の11万円/kWh程度から、2016年には約3万円/kWh、2022年には約2万円/kWhまで低下。EV普及のためには、さらなる低減を期待したいところです。
(Mr.ソラン)
クリッカー自動車用語辞典 https://clicccar.com/glossary/