円高なのに小麦やオイルの値上がりなど人口増加や情勢不安によってお財布を直撃するニュースが続いていますが、クルマの場合はちょっと別。円高はもちろんながら企業努力によってプライスダウンの話が飛び込んできています。
そこで注目なのが戦略的なプライスを掲げるクライスラー。1月6日にはネオ・クラシカルテイストで人気の4ドアセダン、300Cの3.5L左ハンドルに398万円という価格を設定。さらに2010年モデルのダッヂ・ナイトロやジープ・ラングラーのプライスダウンを行ない、アメ車ファンの注目を集めています。
と、ここまでは既報なので工藤貴宏さんのページを見てください。
そこで今注目なのは、3月12日に発売のフルモデルチェンジを遂げたフラッグシップであるグランドチェロキー! バブル期に人気だったあの本格SUVです。こちらの価格は398万円(ラレード)となっており、三菱パジェロやトヨタ・ランドクルーザーと十分比較に入る価格設定となっています。ちなみに先代モデルのデビュー当時の最も安いモデルは452万円。最終仕様はV8のみだったこともあり587万円というプライスでした。
それだけにベースグレードで装備を落としてあるんでしょ? という声も聞こえてきそうですが、そんなことはありません。
新開発の3.6LV6エンジンは最高出力286ps最大トルク35.4kgmをマーク。トランスミッションは定評ある5速ATで、新開発の四輪独立サスペンションに4WDシステムはクォドラトラックⅡを採用。加えて悪路走行装備のセレクトテレインシステムなど、走りに抜かりはありません。もちろん安全装備もばっちりで、サイドエアバッグやニーエアバッグ、ESPなど充実したものになっています。
ちなみにパワーリフトゲートやヒーテッドステアリングホイール、初採用のクォドラリフトエアサスペンションが欲しい! となりますとリミテッド(498万円~)になってしまいますが、ジープの最上級モデルがこの値段というのは、まさにチャンス! と言えるでしょう。
今回の価格設定について広報部は「世界水準の装備を持ちながらも戦略的な価格設定を目指して北米本社と調整を続けてきた結果」と語ってくれましたが、理由はともかく何とも嬉しい話です。
他にも2011年モデルとして2月7日に発表されたジープ・ラングラー、パトリオット、チェロキーは約5%の値下げを行なっており、輸入車は高い! というイメージはどんどん過去のものになりそうですね!
オン・オフを問わない走行性能はもちろんながら、アメ車らしい堂々たるスタイルも魅力。
一段と質感が高められ、洗練された印象のインテリア。
(佐藤みきお)