■2019〜20年度の高性能SVシリーズの販売台数は9500台超に
ジャガー・ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)は、ジャガー、ランドローバー同ブランドのハイスペックモデルやクラシックカーを手がける部門で、英国のウォリックシャーに2,000万ポンドをかけて設立されたテクニカルセンターが本拠地になっています。
そのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)の2019〜20年度の高性能SVシリーズの販売台数が、2018〜19年度から64%増え、9,500台を上回ったと発表しました。
SVシリーズの7モデルすべてが好調だそう。SVシリーズには、エグゼクティブクラスのような豪華なシートを備えたロングホイールベース版の「レンジローバー SV オートバイオグラフィー」、走りが強化された最高出力565PSの「レンジローバー SV オートバイオグラフィー ダイナミック」などがあります。
■575PSを誇るレンジローバー・スポーツ SVRが定番的人気を誇る
中でも「レンジローバー・スポーツ SVR」は最高出力575PSを発生し、同シリーズの中で最も人気の高いスポーツSUVとして、登場以降5年間にわたりニーズが拡大しているそうです。
また、2019年からパフォーマンスSUVの「Fペイス SVR(最高出力550PS)」とミッドサイズラグジュアリーSUVの「レンジローバー・ヴェラールSV オートバイオグラフィー ダイナミック」が加わったこともSVシリーズの人気を加速させたとしています。
SVシリーズは現在、ジャガーでは、「Fタイプ SVR」「Fペイス SVR」「XE SV Project 8」があります。ランドローバー(レンジローバー)では、先述した「レンジローバー SV オートバイオグラフィー」「レンジローバー SV オートバイオグラフィー ダイナミック」「レンジローバー・スポーツSV」「レンジローバー・ヴェラールSV オートバイオグラフィー ダイナミック」を用意。
スペシャル・ビーグル・オペレーションズ(SVO)のコマーシャル・ディレクターのマーク・ターナーは、「現行のSVシリーズのニーズを満たすことに注力しながら、新たな市場を開拓し、Fペイス SVRは、発売以降、売上台数が2番目に多いモデルになっています。ジャガー・ランドローバーの世界販売網やSNSを通じて、SVシリーズの認知度を高めつつ、SVのビスポークオーダーを展開したことも成長に寄与しています」とコメントしています。
スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)のSVビスポークチームは、ボディカラーや仕上げ、内装や外装のオプションにより顧客だけのカスタマイズモデルを設定していて、ジャガー、ランドローバー各モデルのカスタムやプレミアムパレットの塗装仕上げの受注も20%増加したそう。
また、主要マーケットにおけるSVスペシャリストセンターの展開や、ドイツのミュンヘンに新たに開設された「ジャガー・ランドローバー・ステートメント・サイト」などの特別なエリアを販売店に用意したことも販売台数の増加に貢献したとしています。
こうした販売店は、SVシリーズのニーズにきめ細かく対応できるよう、トレーニングを受けていて、顧客にそれぞれのニーズにきめ細かく対応。SVスペシャリストセンターは、現在世界中の100店舗に展開されていて、今後も拡大予定としています。
ジャガー・ランドローバーは、ほかの高級ブランドらしく、通常のカタログモデルでも多彩なカラーやインテリア素材などから選択できるのが美点で、SVシリーズも顧客の細かなオーダーに応えています。こうした英国製らしいきめ細かい対応が堅調なセールスに貢献しているようです。
(塚田勝弘)