日産自動車が医療用フェイスシールドを生産。医療現場に提供

■人工呼吸器、人工心肺装置の製造メーカーへの支援の検討も

各自動車メーカーや部品メーカーなど、自動車業界をあげて新型コロナウィルス対策としてマスクや医療用フェイスシールドを製造しています。日産自動車も医療用フェイスシールドを製造し、日本の医療現場に提供するとアナウンスしました。

日産自動車 医療用フェイスシールド
日産は3Dプリンターを活用して医療用フェイスシールドの生産を開始する

医療用フェイスシールドなど、医療用品が逼迫している医療現場。日産は各事業所で保有する3Dプリンターを活用して医療用フェイスシールドの製造を開始。まずは、テクニカルセンター、総合研究所、横浜工場において、月約2500個のフェイスシールドを4月から生産をスタートし、医療現場に提供する予定としています。

また、日本政府の要請に基づき、人工呼吸器、人工心肺装置の製造メーカーへの支援の検討を開始しています。今後、日産グループとして、これらの医療用機器製造のための工程改善の提案、増産場所や人材の提供、不足部品の供給などを提案していくそう。

日産自動車 医療用フェイスシールド
日本、米国で医療用フェイスシールドの生産する日産自動車

海外でも、医療現場への支援を開始しています。米国では3Dプリンターを活用し医療用フェイスシールドの生産を行い、ミシガン州、ミシシッピ州、テネシー州の医療施設に寄付するとしています。

英国では、サンダーランド工場の従業員がボランティアとして医療用フェイスシールドの提供を支援。同工場では、今週までに77,000個のフェイスシールドを出荷し、その後は最大で毎週100,000個を出荷する見通しだそうです。日産は、フェイスシールドの生産能力を大幅に引き上げるため、射出成形機の購入も援助しています。

スペインでは、サンパウ病院、QEVテクノロジーズ、Eurecatとのコラボレーションにより、人工呼吸器の製造を開始します。今週から、バルセロナのパワートレイン工場にて生産を開始します。

引き続き日産グループは、自動車の開発および生産で培ったノウハウや、保有する設備を活用し、各国の政府や関係者の皆様と連携し、新型コロナウイルス感染拡大防止への支援を進めていくと表明しています。

(塚田勝弘)

【関連記事】
日産、イギリスで医療用シールドを毎週10万枚生産する準備を開始! ホンダは早くも現場に投入!〜コロナ対策自動車メーカーの動き
https://clicccar.com/2020/04/17/970387/

ホンダが新型コロナウィルス感染者移送用車両(仕立て車)をオデッセイ、ステップワゴンなどのカスタマイズで提供https://clicccar.com/2020/04/15/969969/

トヨタグループの新型コロナへの取り組み。グループと共に医療用マスク生産、マスクの自給自足、軽症感染者移送サポートの検討などに着手https://clicccar.com/2020/04/08/967621/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる