■コペンオーナー待望! 雨水の侵入を防ぐ新アイテムも注目
2019年10月の発売以来、「運転が楽しい!」と大好評のコペンGR SPORT。東京オートサロン2020では、カスタマイズモデルが展示されていました。
この車両のポイントは、装着されているのはすべて市販されているパーツ(一部、今後市販予定のパーツあり)だということ。つまり、望むならば一般オーナーでも同じ仕様を実現することができるというわけです。
今回、お披露目となったパーツがいくつかあります。まずはDsport製のフェイスカウル。ボンネットフードに合わせた形状になっている、コペンGR SPORT専用のアイテムです。
フロントコーナースポイラーもニューアイテムです。鋭く張り出したコペンGR SPORTのフロントバンパーにマッチするスポーティな形状が特徴となっています。
また、コペン・オーナーにとっては「待ってました!」と膝をポンと叩きたくなるアイテムが、DsportのトランクスポイラーRGでしょう。コペンは雨が降っているときにトランクを開けると、トランクに付いていた水滴が荷室内にドバーッと流れ込んでしまい、荷物がびしょ濡れになることがあります。
その問題を解消するのに効果を発揮するのがこのガーニッシュです。トランクフードの前端部に追加すると、水滴がガーニッシュに沿ってボディの両端に流れるようになるので、荷室に雨水が侵入するのを防いでくれるというわけです。
なお、東京オートサロンの会場にはコペンGR SPORTの開発者である相原泰祐さん(ダイハツ工業・コーポレート本部・商品企画室)がいらっしゃいました。
コペンGR SPORTは、ノーマルよりも実は足周りがソフトなセッティングになっています。「昔のクルマは空力も剛性も不足していたので、足を固めてロールを抑えるしかありませんでした。コペンGR SPORTはボディ剛性がしっかりしていて、空力による抑えも効いています。だから足を動かせるんです。そうすることで、路面を追従するしなやかな足周りを実現することができ、なおかつ乗り心地もいいというわけです」と相原さん。
また、相原さんは「ちょっとここを見てください」と、フロントバンパーの裏側を指差しました。
よく見ると、コペンGR SPORTにはノーマルのコペンにはない「穴」が開いていました。GR専用にデザインされたフロントバンパーは下端がワイドになっているため、ノーマルのタイヤハウス内側のカバーをそのまま使うと、隙間が空いてしまいます。そのスペースをただ塞ぐのではなく、ダクトを設けてフロントバンパーから入った空気が抜けるようにしたそうです。「このフロントバンパーエアアウトレットのおかげで、ボディ側面にエアカーテンができるようになり、操安性の向上につながりました。この穴を塞いでしまうと、全然走りが変わってしまうくらい効いています」と相原さん。
コペンGR SPORTの高い評価の裏側には、細部に至るまで込められた開発者の方々のこだわりが隠されていたというわけです。
(長野達郎)