●上質さを保ちながらも、より「凜」とした佇まいを目指したエクステリア
歌舞伎役者の隈取りのようなアクセントが際立つトヨタ・シエンタに対し、ホンダ・フリードはシンプルでありながら上質さを感じさせるエクステリアが特徴のミニバン。2019年秋にホンダ・フィットがフルモデルチェンジを控えていることもあってか、ホンダの登録車ではフィットを抑えて最も売れているモデルになります。
ユーザーから高い評価を得ながらも鮮度、つまり商品力を高め、販売台数でシエンタを追いかけるべく2019年10月18日にマイナーチェンジを受けるフリード。外観は、従来モデルよりも存在感のある顔つきが印象です。
フリードらしく、安心観のあるカタマリを維持しながらも、より「顔」として認識できるフロントマスクに変更。大きくなった奥行きを感じさせるフロントグリル、大きくなったロアグリルなどにより、立体感(彫りの深さ)を感じさせるフロントマスクに変更されています。
具体的には、フード、フロントグリル、フロントバンパー、フロントロアグリルが新しくなり、アルミホイールの黒色部分をダークグレーに、ハイマウントクリアレンズを赤レンズ化することで、よりメリハリの利いたディテールを獲得。上質さを保ちながらも、より「凜」とした佇まいを目指したそうです。
こうしたフリードらしさにアウトドアテイストを加えたのが「CROSSTAR(クロスター)」で、専用フロントグリルやフロントバンパー、前後ロアスポイラー、ルーフレール、サイドシルバーガーニッシュ、専用アルミホイールなどでクロスオーバースタイルを構築。
ボディカラーは、ノーマル仕様の「フリード」がホンダとして新色になる「シーグラスブルー・パール」「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリックⅡ」、フリード専用色として「ミッドナイトブルービーム・メタリック」を設定するなど、全9色を用意。
一方の「クロスター」も新色の「シーグラスブルー・パール」「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリックⅡ」をはじめ、「シルバーミストグリーン・メタリック」などの初適用色を含む全7色を用意。ノーマル仕様、クロスターともに既存色は2色のみで、後はフリードでは新色となります。
内装デザインは従来型と同じで、ブラック基調の落ち着いた雰囲気が特徴。新型では、ノーマル仕様のベースグレード「B」「G」に「ウォールナット ブラウン」の加飾パネルと、織物/コンビのシート表皮を用意。さに、上級の「FOP」には、織物/プライムスムースのコンビシート表皮を組み合わせています。
新設定の「クロスター」は、「ローズウッド」のインパネ加飾、織物/プライムスムースのコンビシートにより落ち着きとアクティブさを両立させた少し華やかさのあるキャビンになっています。
(文/塚田勝弘 写真/長野達郎)