7代目カローラの豪華な装備や質感の高さはシリーズの頂点といえるモデル【新型カローラ登場記念】

●シリーズの頂点に達したエポックメイキングな7代目

2019年9月17日、通算12代目となる新型トヨタカローラが登場したのを記念して、50年以上に渡ってマイカーとして人気を誇っているカローラの歴史を振り返るこの企画。今回は平成となった1991年に登場した7代目カローラです。

7代目カローラ外観02
柔らかい曲線が特徴のボディは空力特性に優れている

1991年は都庁が丸の内から西新宿に移転、そしてバブル景気が終わり失われた10年の始まりという年でした。そんな1991年6月にカローラはフルモデルチェンジを行い7代目が登場し、ワゴンとバンは約3カ月遅れてフルモデルチェンジを行いました。

開発されたのがバブル真っ盛りだったこともあり7代目カローラは、21世紀に向けて「新時代を見すえた次世代基準の創出」をコンセプトに新しいクオリティをもつグローバルジャストサイズカーを目指して、より高級志向となっています。

7代目カローラ外観03
ボディサイズは先代モデルよりさらに拡大された
7代目カローラ内装01
ボディサイズが拡大され室内空感もさらに余裕が生まれた

全長、全幅、全高そしてホイールベースすべて拡大されたボディは柔らかい曲線を基調に空力特性に優れた美しい造形により高級感が増しています。この7代目モデルは初代モデル以来、高級化路線を歩んできたカローラにとって頂点に達したといえるモデルで、全方位において高品質な大衆車となりました。

ボディバリーションは4ドアセダン、2ドアクーペのカローラレビンそしてワゴンとバンの4種類となっています。セダンそしてクーペともにそれぞれの特徴にあわせた優れた居住性を確保し、視認性に優れたコクピット、自然な姿勢で手が届く操作系、エンジンマウント方式の変更やボディのフラッシュサーフェス化によりエンジンの振動、風切り音などの振動・騒音を大幅に低減させています。

7代目カローラ外観04
2ドアクーペのカローラレビン
7代目カローラ外観05
4ドアハードトップのカローラセレス

搭載されているエンジンは1.3L直4、1.5L直4、2種類の1.6L直4、1.6L直4スーパーチャージャー、1.8L直4ディーゼルの合計6タイプ。駆動方式はFFを中心に1991年には4WDモデルを追加し、降雪地などのニーズに応えています。

サスペンションは、前後ともに新設計のマクファーソンストラット式に変更され、旋回性能や高速直進安定性などを格段に向上させています。またカローラレビンに搭載されているスポーティ名走りを実現させるスーパーストラットサスペンションはリンク構成を一新し、卓説した運動性能を実現しています。

安全装備は一部グレードに4輪ABSを設定、さらに全グレードにSRSエアバッグをオプション設定するなど安全装備の展開が加速したのもこのモデルからです。車両価格は4ドアセダンが89万8000円〜170万1000円。そして2ドアクーペのカローラレビンは128万3000円〜220万7000円です。

(文:萩原文博、写真:トヨタ自動車)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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