■Audi史上最高の最高出力620psを搭載する新型R8
アウディの最上級スポーツモデル、R8が一部改良を受け、2019年8月24日から受注がスタートし、12月以降にデリバリーが開始されます。 2016年に2代目にスイッチしたアウディR8 クーペ/スパイダーは、NAエンジンのV10 5.2Lは、アウディの市販モデルとして史上最高の最高出力620psを発揮し、7速Sトロニックトランスミッションが組み合わされています。
駆動方式は、電子制御油圧多板クラッチ式クワトロフルタイム4WDで、運転状況に応じて駆動トルクを自動で分配し、極限の状況では前輪または後輪のいずれかへ100%のトルクを伝達することも可能。
また、低負荷時にはエンジンの片バンクを休止させるシリンダーオンデマンド(COD)が搭載され、アクセルペダルから足を離すと、エンジンを駆動系から切り離すコースティングモードとあわせて優れた環境性能も両立します。 ASF(アウディスペースフレーム)は、アルミニウムと CFRP(カーボンファイバー)を組み合わせることで、さらなる軽量化と高剛性化を達成。ダブルウィッシュボーンサスペンションのアーム類などもすべてアルミ化され、「前42:後58」という理想的な前後重量配分を実現しています。
サスペンションには「アウディ マグネティックライド」を搭載。ブレーキは耐フェード性に優れ、かつバネ下重量軽減にも寄与するカーボンファイバー セラミックブレーキを採用。新デザインの20インチホイールが標準装備されています。 外観で目を惹くのは、前後に配された標準装備のLEDライト。LED ハイビームの約2倍の照射距離を誇るレーザーハイビームや前後にダイナミックターンインディケーターが搭載されています。
フロントマスクは、ロー&ワイドになったシングルフレームグリル、その上部には「スポーツ・クワトロ」を彷彿させる細いスリットが特徴。縦に分割されたフロントサイドのエアインレットなど、よりシャープな雰囲気が漂います。
リヤビューは、ボディ幅いっぱいにエアアウトレットが広がり、大胆なデザインのリヤディフューザーには、楕円形の大型エキゾーストパイプがインストールされています。クーペは、サイドウインドウ部とボディサイドにサイドブレードを2分割。またスパイダーもエアインテーク部にサイドブレードを装着することで、ミッドシップスポーツであることが強調されています。
内装は、フォーミュラカーをイメージさせるモノポストデザインが特徴。ステアリングホイールには、エンジンスタート/ストップボタンやアウディドライブセレクトのボタンが集約され、主な操作をステアリングから手を離すことなく行えます。メーターパネル内には、12.3インチのTFTディスプレイが配置され、「DIS (ドライバーインフォメーションシステム)」、地図表示などの機能が統合された「アウディ バーチャル コックピット」が標準化されています。
また、スパイダーの電動式ソフトトップは、遮音性に優れたクロス製でフレームにはアルミニウムと鋳造マグネシウムが使われています。トップコンパートメントカバーはCFRP製で、重量は約44 kgで軽量化と低重心化に貢献。開閉は約20秒で完了し、50km/h以下であれば走行中も操作できます。 新型アウディR8は、市販モデルをはじめレーシングカーのR8 LMSも合わせて、AUDI AGのネッカーズルム工場近くに新設されたベーリンガーホフ工場で生産されています。Audi Sport GmbHの管理のもと、高度なスキルをもった従業員によってそのプロセスの多くは手作業で行われているそうです。
「アウディR8クーペ V10 パフォーマンス 5.2 FSI クワトロ Sトロニック」が30,010,000円、「アウディR8 スパイダー V10 パフォーマンス 5.2 FSI クワトロ Sトロニック」が31,460,0030146円。なお、両モデルともに、ステアリングは、左右の両方が設定されていて選択可能です。
(文/塚田勝弘)