■レグ3で「ラリーの走り」に目覚めたドリフトチャンピオン川畑真人選手
タイから道無き道を抜け、ミャンマーの首都ネピトーを目指す、サン・クロレラ アジアクロスカントリーラリー2019。
本スタートから3日目を終えたレグ3での様子を、チーム「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」ドライバーの川畑真人選手に語っていただきました。
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−−−「初日、二日目と終え、三日目レグ3ですが、どうなコースでしたか?」
川畑選手「午前中は難しいと聞いてたんです。道は滑るし狭いし、木は生い茂ってるし。それにコース取りが難しいってことで走り出したんです。」
−−−「山の中に入って行くようなコースでしたよね?」
川畑選手「林というかジャングルの中を走って行くような感じです。その午前中のセクションで一度大きくミスコースしちゃったんですよ。一度、他の競技車とすれ違って、『危ないな』とか思って、これはミスコースじゃないか、ということで戻ったんです。結局戻っていったらやっぱり違ったんですよ。やっぱりミスコースは絶対ダメだなと実感したんですよ。」
−−−「いうまでもないことですが、ミスコースをしないのは大前提の話ですよね?」
川畑選手「それはもちろんわかっていたんですけど、ちょっとで前に進まなければならない、という気持ちがダメなんだなと思えてきたんですよ。それで午後のコースに備えて走り方を考え直してみたんですよ。」
−−−「午後のコースはどうでしたか?」
川畑選手「さらにコマ図通りに難しいコースという情報があったんで、怪しいところはとにかく止まろう、と決めたんですよ。午後からは、コドラが少し迷ってるな、というときは止まって自分も一緒になってコマ図を見てどっちだろうと相談するようにしたんです。その1分、1秒も勿体無いと思ってたんですけどそれをやめて、とにかく間違えないように二人で答え合わせのようにやっていくようになったんです。何回か間違えたこともあったんですけど、気付いて戻ったこともあったんですけど、最小限で済んだんです。」
−−−「では、身を以て実感したということですね。」
川畑選手「ちょっとでも前に進みたいというだけではダメだなと実感したんです。アクセルを踏みたいのを抑えて、とにかく一旦止まって、最小限のロスに抑えてやればそれでいい。止まる勇気をもてたということなんです。」
−−−「コドライバーがいる競技には慣れてきましたか?」
川畑選手「コドラとのコミュニケーションが重要だというのも実感しましたね。この競技は一体になりながら走る競技だなと実感できましたね。他の選手、他のチームがどうなってるとかではなく、自分や自分のチームの走りがどうか、と言うのがわかってきた気がします。そう言う意味では、ラリードライバーに少しだけ近づけたかな。」
−−−「クルマには慣れてきましたか?」
川畑選手「クルマはすごく調子いいし、大きなボディながらもヒュンヒュンと扱えるようになってきた気がします。自分の中では木と木の間を駆け抜けていくのがすごく気持ちよかったですね。」
−−−「明日からいよいよミャンマーですが、不安はありますか?」
川畑選手「ミャンマーだろうがタイだろうが、どこに行ってもわからない初めてのことだらけなんで、不安も何もありません(笑)」
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FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESは、レグ3でのクラス3位、総合13位とまずまずの結果に。1-3レグのトータルでは、クラス3位、総合15位に付けています。
レグ3での1位は、TRDロゴが目立つ#105「TOYOTA CROSS COUNTRY TEAM THAILAND」のToyota HILUXがトップでゴール。
1-3レグのトータルでは相変わらず#101「The Land Transport Association of Thailand-Isuzu」のIsuzu D-MAXが首位となっています。
(文・写真:クリッカー編集長 小林和久)