北米版ハチロク、サイオンFR-Sは発表前に1万台を受注!(訂正あり)

日本でハチロク、欧州でGT-86として発表された話題のFRスポーツクーペが、続いて北米でも公表されました。既報のとおり、北米ので販売チャネルは若者向けのサブ・ブランド「Scion(サイオン)」で、車名はフロントエンジン・リア駆動・スポーツの頭文字をつないだ『FR-S』。

日本同様に、AE86(北米での車名は「カローラGT-S」)の影響を受けたバランシブなスポーツカーで、フラット4エンジンを積むことで低重心を実現……などと紹介されています。

写真で見る限り、外観での違いは意外なほど少なく、ほぼ同一車種といえますから、紹介の仕方が似ているのは当然の話ではありますが。

 

 

さて、その発表会の席で、サイオンのバイス・プレジデントであるジャック・ホリス氏から驚きの発言があったようです。

その発言とは次の一言。

 

we got over 10,000 signups in just 10 days.
(我々は、この10日間で1万以上の契約を結んだ。)

 

そう、サイオンFR-Sは発売前の段階で1万台以上を受注したというわけです。

 

北米での立ち上がりが、この言葉通りに順調ならば、トヨタ的にはひと安心。

そして、日本でハチロクを買おうとしているひとは早めに動かないと納車が遅れるかも。なにしろ、このクルマはグローバルにおいて富士重工業の太田工場だけで生産される予定。サイオンFR-Sの注文が先行して1万台以上も入っているならば、いまからオーダーしても、その次になるってことです。

ちなみに、ジャック・ホリス氏のスピーチではAE86は『the Corolla GT-S, known by its true fans as the AE86 or “hachi-roku,” which means 8-6 in Japanese.』と表現しています。この調子でサイオンFR-Sが人気モデルとなれば、ハチとロクという日本語がアメリカで通用するかも?

 

<2011年12月8日 追記>

コメントで指摘のあったようにジャック・ホリス氏の1万契約という発言はサイトへのサインアップを示すものでした。

Scion launched its hand-raiser site about a month ago, and without telling anyone about it, we got over 10,000 signups in just 10 days.

情報の間違いを訂正すると共に、今後このようなことがないよう気をつけて参ります。

 

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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