【ミニ・ジョン クーパー ワークス クラブマン試乗】新しいクラブマンにパワーをプラス。使い勝手も上々のファミリーユースカー

使い勝手もパワーも最強の「ファミリーユースカー」JCWクラブマン

今のモデルで3世代目となるBMWミニ。そこに2016年に追加されたのがクラブマンシリーズです。

2代目モデルに設定されたクラブマンでは観音開きのテールゲートのほか、左には1ドア、右にはクラブドアと呼ばれる後ろヒンジのエクストラ扉を備えた2ドアという変則的な構成が特徴でした。

現行クラブマンでは変則的な左右ドアではなく、一般的な片側2枚の4ドアとなりました。ボディ後面の観音開きドアは継続採用しているので、合計6枚のドアを持つモデルということになります。

クラブマンシリーズには1.5L 3気筒ターボで136psを発生するクーパーと、2L 4気筒ターボで192psのクーパーSの2つの標準モデルがラインナップされています。

さらに、今回紹介するジョン クーパー ワークス(価格:523万円<オプション含まず>)は、2L 4気筒ターボを231psまでハイチューンして搭載。シャシーや内外装にも大きく手を入れたものです。駆動方式はオール4と呼ばれるフルタイム4輪駆動システムとなります。

エクステリアの特徴は赤いラインが入ったグリルや、ボディ各所に設置された「ジョン クーパー ワークス」バッジ、専用の18インチホイール&タイヤなどです。

インテリアではシフトパドル付きスポーツステアリングや、専用のスポーツシートなどが目に入ります。

ラゲッジ容量は標準モデル同様に360Lと、ミニシリーズの中では大きめの容量を確保しています。

観音開きタイプのドアは、バンパー下に足を入れることで開閉可能なハンズフリー機能も持っています。

実際に試乗してみます。

最高出力は231ps/5000rpm、最大トルクは35.7kgm/1450〜4600rpmというスペックの誇る2L4気筒ターボは、最新の高効率直噴過給エンジンのお手本のような出来。低回転から非常に太いトルクを発生させてくれます。

ただしジョン クーパー ワークスの特徴的な点はそこから先の領域です。3パターン用意される走行モードをスポーツにすると最大トルクがアップされ、目覚ましい加速を見せてくれます。

ハンドリングに関しても、いわゆる「ゴーカートフィール」と呼ばれるクイックな味付けには磨きがかかっており、ステアリングを切るタイミングが訪れるのが待ち遠しくなります。

ボディサイズは全長4270mm、全幅1800mmと大きくなったクラブマンですが、その分前後シートまわり・荷室には余裕ができています。また、走りに関してもこの仕様では「超」余裕があります。つまりジョン クーパー ワークス クラブマンは最強のファミリーユースカーと言えるでしょう。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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