デビュー時から高い評価を受けていたマツダのコンパクトSUV、CX-3が大幅改良を受けました。ガソリン、ディーゼルともに大きな改良を受けていますが、とくに大きな変化があったのがディーゼルエンジンです。
デーゼルエンジンは従来は1.5リットルの排気量でしたが、今回の改良で排気量を1.8リットルにアップしました。
1.5リットルという小排気量でありながら高性能を誇り高い評価を受けたディーゼルですが、その技術を生かしたままでの排気量アップとなりました。ディーゼルエンジンは大きな排気量のほうがマッチングのいい燃焼方式なので、今回の排気量アップがいい方向に働くのは間違いありません。
マツダはこの排気量アップをトルクアップには振り分けませんでした。最大トルクについては従来型同様の270Nmです。最高出力についても9馬力アップの116馬力にとどまっています。この排気量アップが担当したのは実用燃費とドライバビリティの向上です。今回の試乗では燃費については検証できていませんが、ドライバビリティは確かに向上しています。
とくに40→60km/hや60→80km/hなどの中間加速時にはグッと力強く前に出ていきます。上り坂での加速などではトルクの厚みを感じます。最大トルクは変わっていなくても、そこに達する時間や達するまでのトルク感がしっかりしています。
ガソリンエンジンは排気量こそ変わっていないものの、CX-5用との共通のピストンや拡散インジェクターを使うことにより、全域でのトルクアップと実用燃費の向上が図られました。こちらもトルクの厚みが増し、運転しやすくなった印象。言ってみればガソリンエンジンながらディーゼルのような乗りやすさがましたエンジンとなりました。