今年、40周年を迎えるアルミホイールの老舗ブランド「ワーク」は、トライアンフTR-3Aという1960年製のクルマを東京オートサロン2017のメインで展示しました。
トライアンフはイギリスのクルマで、もともとはオートバイ製造から始まったブランド。現在、4輪モデルは消滅してしまっていますが、ヒストリックカーの世界では今も根強い人気を誇っています。
そのユニークなスタイリングの持つ求心力は今も健在。ワークのブースにちょっといただけで、何人もの女性が「かわいい」を連発しながら、やってくるほどでした。
じつはこのトライアンフTR-3Aはワークの創業者である故・田中毅氏が所有。生前にレストアを行っていたものだそうです。
残念ながら志半ばで2015年に他界されていますが、創業40周年を迎えた今年の東京オートサロンにあわせて同社がレストア、友人のBRIDEの高瀬氏がシートを、T.R.A.KYOUTOの三浦氏がオリジナルエアロを提供するなどしました。
また、同社で開発した40周年モデルのホイールEQUIP40も装着されていました。
毎年、オートサロンを見ているとどんどん増えてきているのが、ヒストリックカーの展示とヒストリックカー対応パーツなどの充実です。
日本もだんだんそうした文化が開花しようとしています。古いクルマを知らない女性でもトライアンフTR-3Aに感動するのだから、その魅力は推して知るべしです。
古いクルマの税金を高くする税制などはさっさと撤廃し、自動車文化をもっと大切にしたい……と私は思うのです。
(諸星陽一)