いつ夏タイヤに履き替えるかは地域により異なるでしょうし、いまからスタッドレスタイヤを買う方は少ないでしょう。4月5日から発売を開始したブリヂストンのスタッドレスタイヤ「BLIZZAK NV ologic(ブリザック エヌブイ オロジック)」は、155/70R19 84Qという四輪向けとしては特殊なサイズで、しかも1サイズのみ。
「ologic(オロジック)」という聞き慣れない名称は、ブリヂストングループの2050年を見据えた「環境長期目標」の中で、「温室効果ガス排出削減に関するグローバル目標への貢献(CO2排出量50%以上削減)」を達成する取り組みのひとつ。
なお、「ologic」は電気自動車「BMW i3」の新車装着タイヤにも採用されています。ブリヂストンが、「BMW i3」への唯一のタイヤサプライヤーとして最新の技術と情熱を注ぎ込んだとのことで、BMWが提唱する「持続可能な次世代モビリティ」に貢献する画期的なタイヤを開発したという意欲作。
BMW i3向けの「ECOPIA EP500 ologic」は、155/70R19 84Q、175/60R19 86Q、155/60R20 80Q、175/55R20 85Qの4サイズ。
さらに、冬用タイヤとして、「BLIZZAK LM500 ologic(ラメレンタイヤ)」、北欧向けに「BLIZZAK NV ologic(スタッドレスタイヤ)」も展開していますから、今回の「BLIZZAK NV ologic」が1サイズのみというのは、日本のBMW i3オーナー向けの発売だからです。
さて、「BLIZZAK NV ologic」は、タイヤの大径化により接地部分の変形を抑制し、車両の燃費向上に関わる転がり抵抗を低減しているのと、狭幅化により走行時の空気抵抗を減らしているのが特徴です。
また、同社独自の「発泡ゴム」を搭載し、「発泡ゴム」内の気泡と水路がすべりの原因となる氷上の「水膜」を取り除くことで、しっかりと氷路面に密着し、氷上での高いグリップ力を確保。
さらに、狭幅サイズ専用に最適化した新パタン採用により、雪路や氷路はもちろん、乾いた路面や濡れた路面などでも高いグリップ力を確保することで、多様な冬道で安全性を追求しているとのこと。
BMW i3で雪道など冬道を走るニーズがどれくらいあるのか分かりませんが、今年の冬も安心して乗れるスタッドレスタイヤの設定はオーナーにとっては朗報でしょう。
(塚田勝弘)