ボルボ 世界初「サイクリスト検知機能」を採用

すでに7500台を受注し、早くも2014年モデルに切り替わっているV40など、絶好調のボルボ。V40の導入でディーラーを訪れる新規客が2、3倍に増え、台数も今年の1〜7月期は前年度から18.5%も増えているそうです(輸入車全体では13.1%増)。

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今回、今春のジュネーブモーターショーで発表された世界初の「自転車検知機能付フルオートブレーキ・システム」の技術発表に合わせてS60やV60などの2014年モデルも披露されました。

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ボルボ・カー。ジャパン代表取締役のアラン・デッセルス氏のほか、ボルボのセーフティセンターでシニアマネージャーを務めるヤン・イバーソン氏が来日して登壇。「サイクリスト検知機能」を中心にボルボの安全哲学および技術を報道陣に紹介しました。

「サイクリスト検知機能」は、「ヒューマン・セーフティ(歩行者検知機能付追突回避・軽減フルオートブレーキ・システム)」に文字どおり、自転車検知機能が加わったもの。

システムは、従来と同じくフロントグリルにある赤外線レーザーとフロントウインドウに用意された高解像度カメラ(シングルカメラ)などが担い、同じ方向に進む自転車を真後ろからのみ検知します。

最近は、逆走してくる自転車や急に飛び出してくる交通違反の自転車が社会問題化していますが、今回は日本であれば車道を道路交通法どおり左側通行している自転車(例外をのぞく)が対象で、ドライバーがよそ見をして追突してしまったり、自転車がクルマや工事現場などの障害物を避けたりして膨らんできた際にも作動します。

作動要件は、大人用の自転車で地上70cm以上に反射板(リヤ・リフレクター)が備わっていることが必要。つまり、道路交通法に適合した自転車であれば検知できるもので、先述したように同じ方向に進む自転車を真後ろから検知。

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作動速度は50km/h以下で、自転車との相対速度が15km/h未満であれば追突を回避し、速度差が15km/h以上の場合は追突被害を軽減します。

XC90をのぞくボルボ全モデルに装着可能で、S60/V60は「全車速追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール」、「ブランドスポット・インフォメーション・システム」、「レーン・デパーチャー・ウォーニング」、「フル・アクティブ・ハイビーム」などからなる「セーフティ・パッケージ」として20万円、XC60も同様の内容で20万円、V70やXC70(「フル・アクティブ・ハイビーム」ではなく「アクティブ・ハイビーム」)も20万円などとなっています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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