現在の輸入車市場で最もホットなカテゴリーといえば、Cセグメントでキマリしょう。トヨタ・オーリスやレクサスCT200h、次期アクセラなどの期待の日本勢もありますが、メインとなるのは本場欧州のドイツ勢が中心で、メルセデスのAクラス、Bクラス、フォーカス(欧州フォード)、VWゴルフ、ボルボV40などの新車、アウディA3も秋頃には日本に上陸するほか、BMW1シリーズ、プジョー308やアルファロメオ・ジュリエッタ、ルノー・メガーヌなど多士済々、モデル選びには相当頭を悩ましそうです。
先代までの面影が一切ない、スポーティなスタイリングに生まれ変わったAクラスも販売好調なようですが、Cセグメントのイメージリーダーとして欠かせないスポーツハッチも投入しました。
注目はコンパクトクラス初のAMGであることと、エンジンは2.0Lの直列4気筒直噴ターボながらまさしく規格外の360psに到達しています。これは181ps/1Lで、スーパースポーツカーを圧倒する数値。ブガッティのヴェイロンは8.0Lで1001psですから125ps/1Lと圧倒しています。
現在の日本では、同クラスではBMWのM135iが320psと圧倒的な速さを誇っていますが、360psは異次元の速さを見せつけるはず。
最大トルクはM135iと同じ450Nmで、トランスミッションはDCTで、新設計のAMGスピードシフトを搭載。自動ブリッピング機能やレーススタート機能、スポーツとマニュアルのシフトモードも用意しています。
車名からも分かるように駆動方式は4WDで、ハイパワーを受け止めるため、可変トルク配分型のAMG 4MATICを採用。
前後トルク配分は無段階可変式で、通常は前輪駆動になりますが、空転を検知すると車速や加速度、舵角、車輪の回転差とギヤポジション、アクセル開度などに応じて最大で50%後輪にトルクを配分します。
スポーティな走りに対応するため、「スポーツハンドリング」モードを備えたAMG専用「3ステージESP」を搭載し、いま流行のトルクベクタリングである「カーブダイナミックアシスト」を追加。スポーツ走行時のコーナリング時に内側のホイールにわずかにブレーキを掛けることでコーナリング性能を高めています。
インテリアでは、レッドのコントラストステッチを施した本革シートやレッドシートベルトなど、最近のAMGらしいやや派手な演出が施されています。
このモンスターAクラス、A45 AMG 4MATICは右ハンドルのみで、価格は640万円とこちらもスーパーカー級になっています。
(塚田勝弘)