ゴルフ、ポロ、そしてザ・ビートルにも積まれているのが、1.2Lの直列4気筒インタークーラーターボ。7速DSGと組み合わされています。
エンジンのダウンサイジング戦略で先頭を走るVWですが、今回走らせたのはフォルクスワーゲンで最高の低燃費を誇るポロTSI Comfortline(コンフォートライン)に加わったBLUEMOTION TECHNOLOGY(ブルーモーションテクノロジー)と、正式なグレード名は長いですが、要するにアイドリングストップ付きで、回生ブレーキシステムによりバッテリーへの充電をする低燃費モデルです。
JC08モード燃費では、アイドリングストップなしのコンフォートラインの19.4km/Lと比べて、1.8km/L向上の21.2km/Lを達成。それでもアクアやデミオ、これから出る新型ミラージュと比べてしまえば見劣りしますが、ポロには内外装の質感の高さや高速での安定感あふれる走りなどの魅力にあふれており、クルマとしての総合力では間違いなくコンパクトカーのお手本的存在です。
今回は263km走行し、7割が高速道路、3割が一般道でしたが、メーター内のマルチファンクションインジケーターの燃費表示では高速道路では16〜21km/L台、一般道では10〜13km/L台を示していました。注目の実走燃費は18.6km/LとVW史上最高の燃費に偽りのない好結果で、感心せられるばかりです。しかも燃費を伸ばそうとエコドライブに精を出したことはありません。
経済性でいえば燃料にハイオクを指定する弱みはもちろんあるものの、アイドリングストップの始動性の早さや振動の少なさ、何より7速DSGによるダイレクト感あふれる活発な走りは圧倒的に魅力的。長く乗れるコンパクトカーを探しているならイチオシの存在です。
(塚田勝弘)