■マンソリーならではの鍛造カーボンを多用
ドイツを拠点とする老舗チューナーのマンソリーは、BMWのフラッグシップ・クロスオーバーSUV「XM」の最新カスタムを初公開しました。
マンソリーは、ポルシェ、ロールス・ロイス、レンジローバーなどのハイエンドブランドに、チューニングおよびアクセサリーを提供する企業で、ランボルギーニ「アヴェンタドール」、ベントレー「コンチネンタルGT」、メルセデス・ベンツ「Gクラス」などの車にも、鍛造カーボンファイバーによるカスタムが大量に追加されています。
そのカスタムは、圧倒的存在感を示し、世界的な人気を誇りますが、個性が強すぎるせいか批評家や一部ファンなどからマンソリーのデザインを公然と批判する傾向があるのも事実です。
中には、同ブランドが「マンソリーには、多くの人が魅力的だと感じるものを、魅力的ではないものに変える才能がある」とまで言うメディアもあると言います。
実はXMは、現在のBMWラインナップであまり人気が高くないモデルですが、そのモデルをマンソリーが手を加えたらどうなるのでしょうか。
今回のカスタムでは、ホイールアーチ、フロントとリアエンド、そしてリアのルーフに取り付けられたスポイラーに鍛造カーボンのアイテムを装着させています。XMはもともとブロック状のエクステリアが特徴のSUVで、さらに角ばった印象を与えています。
鍛造ホイールはすっきりとしたシンプルなY字スポークデザインで、XMの足回りを支えています。
ボンネットフードには、ノーズからフロントガラスまで続く大きな鍛造カーボンファイバーセクションが採用され、バンパーに続く一連のデザインは批判家に言わせればフロントエンドを「極悪カスタム」に変えている、というものでしょう。カーボンサイドスカートパネルは標準のXMバージョンよりも少し上向きに傾斜しています。
マンソリーによれば、この車の車内写真は掲載されていませんが、インテリアも完全にカスタマイズ可能だといいます。
また、リアウインドウにあったBMWのブランドエンブレムが取り外されていますが、これにはBMWモデルとは一線を画するモデルであることをアピールする意味があるのかもしれません。
いずれにせよ「マンソリー・オブ・BMW XM」には賛否両論あるかもしれませんが、意外と良い化学反応が起こったようにも見えます。