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■外付けサンバイザーのプロシェードシステム
少し前に、「調光ピンロックを試してみたけれど、クリアさにちょっと難あり!?【冬のライダーのまぶしさ対策・前編】」という記事を書きました。今回はその続き。太陽高度が低くなって、進行方向によってはまぶしい時間帯が増える冬に、なんとかまぶしさを抑えたいという企画の後編です。
今回は、Arai(アライ)のプロシェードシステムを使ってみました。
このプロシェードシステム、簡単に説明すると、ヘルメットのシールドの外側に開閉式のサンバイザーがついているものです。ショウエイやOGKカブトなどは、内蔵式のサンバイザーを持つモデルを用意しています。どう考えてもそのほうが外観がすっきりしてカッコいい。Araiのプロシェードシステムは外側にサンバイザーがついて、ヘルメットのシルエットを完全に崩してしまうので、カッコよくはないです。あまりにも色気がない。
ただアライは、ヘルメット本体の構造を変える必要がないので、安全性をより確保できるという理由でこの方式を採用しているようです。また、プロシェードシステムは後付けできるので、対応するヘルメットのモデル数は多いです。
実は私、以前のヘルメットでこのプロシェードシステムを使っていたんです。なので便利だということもわかっています。でも、ヘルメットを買い替えて、シールドの機構も変わってしまったので、以前のプロシェードシステムは使えなくなり、高価なプロシェードシステムをあらたに買うのをためらったまま、しばらく標準のシールドを使っていたんです。
そんななかで、前回の記事「調光ピンロックを試してみたけれど、クリアさにちょっと難あり!?【冬のライダーのまぶしさ対策・前編】」で、先に調光ピンロックを試してみたのは、ヘルメットのシルエットは変わらないので、プロシェードシステムよりカッコいいと思ったからでした。
でも、その調光ピンロックがイマイチ気に入らなかったので、結局プロシェードシステムを買ってみたというわけです。
●高さを変えられるメリットが大きい
以前使っていたときからわかっていたのですが、このプロシェードシステムは、まぶしさ対策としては、非常に優秀です。完全に下ろせばスモーク状態になるので、強い日差しのときでもバッチリ。
でも実際は、サンバイザーはあまり下ろしませんでした。というのは、上げたままでもひさしのように上からの光を避けてくれるので、なかなか快適なのです。実際はそれで十分という場面がほとんどでした。
そしてサンバイザーは全開と全閉だけでなく、その途中でも使えます。早朝や夕方などはこれが威力を発揮します。太陽の高さまでサンバイザーを下ろして、視界の下半分はクリアのままにしておくことができるのです。逆光のときにサンバイザーを全閉にしてしまうと、太陽のまぶしさは抑えられても視界全体が暗くなって見えづらくなってしまうということがありますが、このプロシェードシステムをうまく使えば、まぶしさは抑えつつ、路面はクリアに見ることができるわけです。
今回もさっそくそのような状況で使ってみましたが、これは大きなメリットです。
一方、サンバイザーを全閉にしても、上から3分の2くらいしかカバーされないため、サンバイザーの下端がちょうどメーターのあたりと重なってしまってちょっと気になる…なんていうデメリットもあります(バイクの乗車姿勢やメーター位置によって変わってくるでしょうけど)。
とはいえ、状況に合わせたフレキシブルな使いかたができる点と、全開時にも効果を発揮してくれるという点で、非常に重宝します。
●カタチが気にならないなら、または我慢できるならおススメ
外にサンバイザーが出っ張っているので、変な空気抵抗を受けるんじゃないかとか、風切り音が大きいんじゃないかと気になる人もいるかもしれませんが、私が自分のバイクで使う分には、通常のシールドと比べて余計な空気抵抗や風切り音は感じていません。そういう点ではよくできていると思います。
カッコはイマイチ。でも、機能面では非常に便利なプロシェードシステム。このカタチが気にならない人、我慢できるという人にはおススメです。
ちなみに私は、カッコはノーマルのほうがいいですが、このプロシェードシステムの快適さ、便利さが得られるなら全然許せる、というスタンスです。
このプロシェードシステム、シールド自体のスモークの濃さにもバリエーションがあるし、サンバイザー部分もカラーバリエーションがあります。特にバイザー部分は好みで選ぶのも楽しいですね!
(まめ蔵)
【関連リンク】
株式会社アライヘルメット
https://www.arai.co.jp/jpn/top.html
Arai プロシェードシステム
https://www.arai.co.jp/jpn/topics/arainews_pro-shade-system.pdf