■新型LXはちょっと違う
レクサスLXに対して「ランドクルーザーのレクサス版でしょ?」っていう気持ちはよくわかる。プラットフォームをはじめとするメカニズムは基本的に共用だし、そもそもLXの成り立ちは“ランクルの上級版”だったから。
かつて日本では、「ランドクルーザーシグナス」としてレクサス仕様のランドクルーザーを売っていたこともあったし。
でも、2022年に新型になったレクサスLXはちょっと違う。いや、けっこう違う。
まず、ボディが専用になった。従来のレクサスLXはボディ自体はランクルと共通で、顔つきやテールランプなどで差別化しているに過ぎなかった。
だけど新型はボディがLX専用設計で、具体的に言えばDピラー付近が全然違う形をしている。それって結構大きな違いだし、LXの歴史に新しいページを開いたといって間違いない。
室内に乗り込めば、ラグジュアリー度が全然違う。ダッシュボードの形も違うし、室内の仕上げも違う…っていうのは先代もそうだったけど、現行モデルの上級グレードはリヤシートが凄い。
「LX600 エグゼクティブ」に備わるリヤシートは立派すぎで、まるで飛行機のビジネス。左右2座で見た目も見事だし、リクライニングなどシート調整もフル電動。本格的なマッサージ機能までついていて、凄すぎますって。
●VIPのための車
そんなリヤシートを見て思うのは、この車を使うユーザーは、セダン型リムジンの代わりに、この車を使うんだろうなってこと。
リヤシートの作りが凄いのは、どう考えても後席に座るVIPのための車だからなのだ。今まで「レクサスLS」のようなラージセダンのリヤシートに座って移動していた人が乗るためのSUV。
それが「LX600 エグゼクティブ」なのだろう。
後席に座る人のためのラグジュアリーなSUVなんて、かつてのレクサスでは考えられなかった。つい先日、トヨタの象徴的なモデル「センチュリー」にもSUVのようなタイプが追加されたけれど、時代はそっちに向かっているんだろうなと思う。室内の広さや乗り降りのしやすさを考えると、セダンよりも大型SUVのほうが快適だしね。
「なんかセレブになった気分」
わかるよわかるよ。そんな彼女の気持ちは。せっかくだから、ラグジュアリーな世界を堪能しておいて。テンション爆上げでよろしくね。