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■1980年代の伝説マシン「モトコンポ」が電動で復活
古くからのバイクファンやホンダファンにとって。「モトコンポ」という名前は伝説になっています。
モトコンポは、初代シティのトランクルームにぴったり収まるよう開発された、折りたたみ式の原付スクーター。
たとえば、高速道路を使って、遠くの観光地までは4輪で走り、現地でのちょっとした移動に原付スクーターを使うことで、新しいアクティブな6輪ライフを楽しもうといった提案は、非常に斬新でした。
もっとも、ビジネス的には大成功だったというわけにはいかず、モトコンポは一代限りで消滅。ショーモデルとして後継機種が登場するなど、何度も復活のウワサはありながら、なかなか市販されることはなかったのです。
そんなモトコンポのスピリットが蘇ります。
●北米での目標価格は1000ドル以下!
すでに話題となっているように、北米市場で折りたたみ式電動二輪モビリティ「モトコンパクト」が発表されたのです。
北米においては、ホンダおよびアキュラの販売店にて、2023年11月より発売開始となる「モトコンパクト」は、どこから見てもモトコンポの伝統を受け継いでいます。
そのことはホンダの公式リリースで『inspired by the Honda Motocompo of the early ’80s』と記されていることからも明らかです。
注目のお値段は995ドル、1ドル=150円で計算しても15万円以下となります。
公道走行ができる保安部品をつけて、このくらいの価格で日本でも発売されれば、飛ぶように売れるのではないでしょうか。
●たたんだ状態の厚みは10cm以下
モトコンパクトのボディサイズは次のように発表されています。
●折りたたみ時
全長:29.2インチ
全幅:21.1インチ
全高:3.7インチ
●走行状態時
全長:38.1インチ
全幅:17.2インチ
全高:35.0インチ
ホイールベース:29.2インチ
折りたたんだ状態は、74cm×54cm×9.4cmといったところですから、ちょっと大きめの旅行カバンといったイメージではないでしょうか。これなら、どんな車のトランクにも収まりそうです。
●航続距離は12マイル、運びながら充電できる
電動コンポーネントとしては、110Vのコンセントにつないで、3.5時間で満充電できるバッテリーと、フロントを駆動する最高出力490Wのモーターを組み合わせたというもの。110Vで充電できるということは、ACコンセントを備えた電動車であれば、車での走行中にモトコンパクトを充電することも可能というわけです。
最高速度は15mph(約24km/h)で、満充電からの航続距離は最大12マイル(約19km)。電動スクーター単体としてみると物足りないかもしれませんが、モトコンポのように車で目的地に向かい、現地でのちょっとした足として利用するのならば、十分以上のスペックといえそう。
ボディサイズ的や走行性能からすると、最高速度を20km/hに制限すれば、日本において、免許なしで16歳以上が運転できる特定小型原付のレギュレーションに合致させることも可能、といえそうなモトコンパクト。日本での正式発売が待ち焦がれる、新しい二輪モビリティの誕生です!