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■初代の大ヒットを受けて登場した2代目ストリーム
![2006年に登場した2代目ストリーム](https://clicccar.com/uploads/2023/07/09/whatday_20230714_02-380x253.jpg)
2006(平成18)年7月14日、ホンダから2代目「ストリーム」がデビューしました。
初代ストリームは、扱いやすい7人乗りコンパクトミニバンのパイオニアとして人気を獲得しましたが、ライバルのトヨタ「ウィッシュ」の出現もあり、人気は徐々に低迷。その挽回のために登場したのが、2代目ストリームです。
●スタイリッシュなコンパクトミニバンのパイオニアとなった初代ストリーム
初代ストリームは、1994年に登場して大ヒットしたオデッセイよりも、全高が低く扱いやすいコンパクトミニバンとして、2000年にデビューしました。
![2000年発売の初代ストリーム。スタイリッシュなコンパクトミニバンとしてヒット](https://clicccar.com/uploads/2023/07/09/whatday_20230714_03-380x253.jpg)
シビックのプラットフォームを延長して、従来のミニバンにない低重心・低床パッケージングによって、5ナンバーサイズながら3列シート7人乗りの室内空間と流麗なスタイリングを両立。パワートレインは、2.0L直4 DOHC i-VTECエンジンと5速MTおよびCVTの組み合わせ、駆動方式はFFと4WDが用意されました。
コンパクトで小回りの利くミニバンとして新しい市場を開拓して人気を獲得したストリームは、販売から10ヵ月で10万台を超える大ヒットモデルとなったのです。
●打倒ウィッシュで登場した2代目ストリーム
![2003年にデビューしたトヨタのウィッシュ](https://clicccar.com/uploads/2023/07/09/whatday_20230714_04-380x253.jpg)
ところが、2003年に同じコンセプトでスタイリングも似通ったトヨタのウィッシュが登場すると、その煽りで状況は一変、販売台数は徐々に落ち込みました。
トヨタはストリームの市場評価を分析して、コンセプトとボディサイズをほぼ同じにしながらも、すべてにおいてストリームを少しずつ上回る、いわゆる“2番手戦略”でウィッシュを開発。ウィッシュは最初の1年間で15万台を販売、好調に滑り出し大ヒットしていくのです。
![2代目ストリームのリアビュー](https://clicccar.com/uploads/2023/07/09/whatday_20230714_05-380x253.jpg)
そして再び、ウイッシュ登場3年後の2006年、初代ストリームの人気挽回のために、モデルチェンジして2代目ストリームが投入されます。
最大の特徴は全高を下げながらもホイールベースを20mm伸ばすなどで3列目の室内空間を拡大し、より快適な室内空間を実現したこと。パワートレインは、1.8Lおよび2.0Lのi-VTECエンジンとCVTおよび5速ATの組み合わせ、駆動方式はFFと4WDが用意されました。
![2代目ストリームの室内空間。5ナンバーながら広い室内空間を実現](https://clicccar.com/uploads/2023/07/09/whatday_20230714_06-380x253.jpg)
189.8万~227.8万円の車両価格と、スタイリッシュなフォルムとスポーティな走りが評価され、一時的に人気は回復。しかし、ウィッシュの勢いを止めることはできず、その後販売台数は徐々に落ち込み、結局2014年に生産を終えました。ストリームは、2世代14年でその歴史に幕を下ろしたのです。
●スタイリッシュなコンパクトミニバンの時代は終焉か
人気を獲得したウィッシュも2010年以降は徐々に人気が右肩下がりとなり、2017年に生産を終えました。市場の流れは、背の低いスタイリッシュなコンパクトミニバンよりも、ヴォクシーのようなスライドドアを備えた背の高いミニバンへと移行したのです。
コンパクトミニバンのユーザー層は、主として子どもを持つ若いファミリー層です。乗用車のようなスタイリッシュさよりも、余裕のある室内の広さ(車高の高さ)や乗降のしやすさ(両側スライドドア)のような実用性が重視されるようになったのです。
軽自動車でも、車高の高いスーパーハイトワゴンが長く主流となっており、このトレンドが定着しています。スタイリッシュさを追求するよりも、両側スライドドアを装備して利便性や実用性を重視することが、今やファミリーカーにとって必須となっているようです。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)