平塚 直樹 
目次
■チェッカーフラッグ風の専用カラーも採用
近年、世界最高峰の「MotoGP」など、世界中の2輪車レースで活躍が注目されているイタリアのバイクブランドのひとつが「アプリリア」。
そのレーシングテクノロジーを投入しつつも、初心者にも扱いやすい特性などが人気のミドルクラス・スーパースポーツ「RS660」に、特別仕様車の「RS660エクストリーマ」が登場しました。
元々、車体の軽さに定評があるRS660ですが、特別仕様車では軽量なエキゾーストシステムや外装にカーボンパーツを採用することで、さらなる軽量化を達成。よりスポーティで軽快な走りを実現するといいます。
また、ボディにはチェッカーフラッグをイメージした専用カラーリングなども採用し、レーシーな雰囲気をアップさせた注目モデルです。
●ベテランから初心者まで対応するスーパースポーツ
RS660は、アプリリアのフラッグシップモデルで、1099cc・V4エンジンを搭載する「RSV4」のテクノロジーを投入したミドルクラスのスーパースポーツです。
パワートレインには100hpを発揮する659ccの並列2気筒エンジンを採用。装備重量183kgという軽量な車体を持ち、重量配分を最適化したフレームやスイングアームなどにより、ストリートからサーキットまで俊敏な走りが楽しめるモデルです。
また、最新の電子制御システム「APRC（アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール）」も搭載。ATC（アプリリア・トラクションコントロール）、AWC（アプリリア・ウイリーコントロール）、AEB（アプリリア・エンジンブレーキ）、AQS（アプリリア・クイックシフト）などにより、優れたパフォーマンス性能と高い安全性を両立しています。
そして、これらの装備により、経験豊富なベテランライダーはもちろん、初心者ライダーでも親しみやすく楽しい走りを実現。幅広いライダーが、軽快でスポーティなライディングを楽しめることに定評があるモデルです。
●充実装備で22万円アップは安い？
そんなRS660をベースとする特別仕様車がRS660エクストリーマです。
車名は、1992年から1994年にかけて製造されたアプリリア125エクストリーマを継承。当時、125cc史上で、最も高性能かつ最速モデルのひとつと言われたマシンを彷彿とさせるモデル名を冠しています。
主な特徴は、まず、イタリアのパーツメーカー・SCプロジェクト製の軽量なエキゾーストシステムを採用していること。スタンダード仕様のRS660が、ショートタイプのマフラーを装備するのに対し、RS660エクストリーマでは、サイレンサー部が後輪まで伸びるレーシーなタイプを搭載します。
また、カーボン製のフロントフェンダーやアンダーカウルも装備し、マフラーの変更と相まって車体を3kg軽量化。装備重量はスタンダード仕様の183kgに対し180kgを実現し、取り回しのしやすさなどはもちろん、より俊敏な走りに貢献します。
さらに、シングルシートフェアリングを標準装備し、シャープなリヤまわりのデザインを演出。専用ボディカラーのチェッカーフラッグとのマッチングで、全体的にさらなるレーシーなスタイルを実現しています。
ほかにも、逆シフト対応のクイックシフトソフトウェアを採用。サーキット走行などでシフトパターンを逆（シフトアップを下、シフトダウンを上）にしたい際でも、パーツを交換することなく簡単に設定変更ができる上、クラッチレバーなどの操作なしでシフトチェンジすることを可能とします。
価格（税込）は、181万5000円。スタンダード仕様が159万5000円ですから、22万円のアップです。
最近は、アフターメーカー製マフラーも、フルエキゾーストタイプで20万円以上しますし、カーボンパーツなどの充実装備が付いてこの値段なら、かなりお買い得かもしれませんね。
なお、受注は2023年6月1日（木）よりすでに開始中で、2023年7月上旬より順次出荷予定だそうです。
（文：平塚 直樹）
