■モン・サン・ミッシェルへ往復650kmの道のり
フランス滞在中、予定が1日空いた。どうしようかと考えていたら、そういえば何度もフランスに来ているものの、観光って一度もしたことない。現在滞在しているノルマンディと言えば、モン・サン・ミッシェルかオマハ海岸。ここは瞬時も迷わず広島県宮島と交流あるという前者かと。地図を見たら泊まっているディエップから往復650kmある! 東京から名古屋往復ですね。
まぁ行ってみましょうということに。相棒は火曜日から乗っている新型カングーのディーゼル。9時にディエップを出てモン・サン・ミッシェルを目指す。フランス語堪能の人ならウザい説明かもしれないけれど、フランス語の「モン」は山や丘を示す。高い山も、パリの街の中にあるモンマルトルのような小高い地形も「モン」。そして今回目指す海の中の教会の山も「モン」。
新型カングーのステアリングを握るの始めて。息子が先代カングーに乗っていたので馴染みはあるけれど、それより完全に一回り大きくなっている! 驚くのは全て最新スペックになっていること。例えばキー。カード形状のスマートキーを持っていると、近づくだけでロック解除になる(離れると自動ロック)。手間いらずだし施錠忘れも無し。新世代のルノー乗りの皆さん重宝してるそうな。
ディーゼルエンジンは1.5リッター116馬力/270Nmというスペック。試乗車を借りる際、マニュアルを期待したけれどATでした。相変わらず極上のシートに座り、Dレンジをセレクトして走り出すと、7速DCTと言われなければ全く解らないほどトルコンATみたいだったりして。全域でDCT特有の違和感が無い。それでいて加速時にトルクの途切れ無し。
強いて言えばエンジン停止時からの発進を急ぐとギクシャクすることながら、私はバッテリー寿命を考えアイドルストップしない。新型カングーのDCTもエンジン掛かったままだと滑らかにスタートします。素晴らしいことにフランスの道って超走りやすい。国道や高速道路の制限速度は110km/hか130km/h。GPSでの実測値だとメーター読みで117km/hと138km/hくらい。
けっこう速い流れです。前述の通り新型カングーはADASもフル装備。アダプティブクルコンやレーンキープサポートまで付いているので、セットしておけば楽ちん。気がつけばモン・サンミッシェルまで10kmの距離になっていた。行ったことのある人なら御存知の通り、高速道路降りてからの道は狭い。そして曲がっている。すると遠くに山のような教会がチラリと見え始める。
ノルマンディ地方って山がない。後で知ったのだけれど、そんなことから富士山の如くいろんな場所からモン・サンミッシェルは見えるそうな。近づいていくと徐々に大きくなってきてジワジワ「凄いね!」感が涌いてきます。どこまで近づけるのか情報を持っていなかったけれど、とにかくアップルのマップ通り進む。するとゲートがあり「予約してる?」。してないと答えたら迂回路を指示された。
するとたっくさん駐車場あります。そこに入れる。モン・サン・ミッシェルまで4kmほど。歩きましょうか、と駐車場を出たら無料シャトルバスが出ているのだった。さすが世界有数の観光地だけありシステマチック! ということで始めてのモン・サンミッシェルです。湘南海岸の江ノ島を10倍くらいの規模にしたような雰囲気。城壁をくぐると食べ物屋さんとお土産屋さんだらけ。
そしてスンゴイ人の数です。名物の「ふっくらタマゴ焼」は行列になっていて無理。上の教会まで上がろうとかとも考えたけれど、最低2時間掛かるという。私ら、日帰り650kmだからして30分くらい散策しただけで終了。来れただけで満足だ。モン・サンミシェルが小さく見えるレストランで遅いお昼を食べて帰路につく。行きは渋滞箇所もあったけれど帰りはスムース。
欧州車あるあるで、300kmくらいの移動なら全く苦にならない。ルノーの場合、特にシートがいいんだと思う。ハイペースな移動だったのに燃費は15.1km/Lと優秀。何の根拠もないけれど、日本で流れの良い道を走ったら20km/Lは超えると思う。安い軽油なので25km/Lくらい走るハイブリッド車と同じくらいの燃料コストで済む。3時間でディエップに帰着です。楽しかった~!
皆さんもフランスへ行ったらぜひモン・サン・ミッシェルへ。パリからレンタカーで日帰り出来る。
(国沢 光宏)