輸入車の「車検費用」いくらかかるの? ディーラーとガソリンスタンドで見積もりを取ってみた【東京でクルマ買っちゃいました日記・第15回 ついに来た車検編】

■結論、思ったより高かったよ!車検とは金がかかるものだが高級洗濯機くらいとは…

●点検・整備は義務です! わかってはいるけど、見積もりを見て言葉を失う

こんにちは、東京でクルマ買っちゃったライターの半澤と申します。

近所のガソスタで見積もったら20万オーバー、まじかよ……高っとなってしまいました。
近所のガソスタで見積もったら20万オーバー、まじかよ……高っとなってしまいました

ここ最近は前回の仕事にクルマを使ってみたという話のように、クルマ生活万歳! クルマ持ってて良かったぜ!!というポジティブな話が相次ぎました。実際、マイカーを手にしたおかげで人生がぐるっと回転したというか、世界の見え方が変わりましたね。

が、今回ばかりは少しネガティブにならざるを負えません。そう、またまた金の話です。ついにやって来たのです、車検が。今回はクルマ素人目線で車検について考えます。

思えばクルマに乗る人は「車検」という言葉を、普段当然のように使っています。「そろそろ車検出さないと」「車検出してて、今、営業車が代車なんですよ」みたいな感じで、日常でもビジネスシーンでもよく耳にしてきました。

でも、車検をしないとどうなるのでしょう? 国土交通省の自動車の「点検・整備」ページにはこのように書かれています。

自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態または適合しない状態にあるとき、ユーザーに対し必要な整備を行うことを命じることができます。【道路運送車両方第54条】

整備命令が発令された場合、必要な整備を行わなくてはならず、整備命令に従わない場合は車両の使用停止命令や、50万円以下の罰金の対象となります。【道路運送車両方第108条, 109条】

※参考:国土交通省HP

なるほど、当然ながら車検は法律で定められた義務で、自動車の点検・整備はクルマユーザーはこの義務を責任を持って、果たさねばなりません。

一般に2年に1度の車検以外にも、日常点検、車種により期間に違いがある定期点検があります。免許を取るときの座学の勉強でもしっかり叩きこまれる項目ですよね。

ボクの家の周りは道が狭いうえに通学路で、慎重に走らないといけないときも多いので、クルマがいきなり暴走なんてことがあったら、大迷惑どころか事件沙汰にもなりかねません。また、実家に帰るときなど高速道路もよく使っています。アクセル踏み込んだらクルマがおかしくなった、なんてことがあったらすぐ大事故にもつながってしまう。

改めて、車検をはじめとした点検・検査は大事だな、と思い知らされた次第です。

が、問題はこれに金がかかってしまうということ。行きつけのガソリンスタンドで見積もりをとったら、なんとあっさり22万円オーバーで度肝を抜かれました。えっ? そんな高額なものなんすか?

東南アジア旅行なら1ヵ月くらい余裕で行けてしまいそうな金額。70年代のビンテージギターとか買えちゃう金額。

ドラム式の最新洗濯機も買えそうなんだけど。最近、乾燥機能の調子が悪くて、そろそろ洗濯機買い替えたかったんだけど…。

そんなふうにボヤいたところで、見積もり金額は1円も下がりません。ちなみに、同ガソリンスタンドはこちらの記事で紹介したように、高額なアルミホイールを購入した現場でもあります。過去にけっこうなお金を使っているだけに、慎重にならざるを得ませんでした。

でも、冷静になり内訳を見てみると、車検費用自体は意外と安いことに気づきます。車検費用自体は2万9800円で輸入車ということでプラス1万2000円。これに自賠責保険料、重量税、印紙代などの諸費用合わせて5万円弱がかかり、オイル交換、バッテリー交換、各種パーツのケア・交換で、22万円超えという数字になったのです。うぬー。高いよ!

●正規ディーラーで見積もりを取ってみたら、思ったより安くて驚き

ルノーの正規ディーラーの見積書。当然といえば当然ながら輸入車だから割高というルールがなかった!
ルノーの正規ディーラーの見積書。当然といえば当然ながら輸入車だから割高というルールがなかった!

ガソリンスタンドでの見積もりに不満を感じたボク。次なる手として、ルノーの正規ディーラーに連絡することにしました。

実は、クルマで15分くらいのところにディーラーがあるんです。存在は知っていましたが、輸入車ディーラーに電話する日が来るとは思ってもみませんでしたね! それで見積もりをとったら、ディーラーのほうが若干ですが、ガソリンスタンドよりお安い!

内訳は、ガソリンスタンドとそんなに大差はないのですが、ガソリンスタンドの「輸入車プラス1万2000円」ルールがなく、車検費用自体が少しお得に感じました。また、バッテリー交換費用も、ルノー純正なのにガソリンスタンドより1万円くらい安い計算。

何より、正規ディーラーで見てもらえるという安心感もありますよね。

実は、第7回の記事で、クルマを購入した中古車ディーラーでも見積もりを取っていたのですが、かなり高額な印象でした。何より、埼玉まで行かないといけないという点がネックとなり、近所の正規ディーラーに車検をお願いすることが決定。

ケチな性分なもので、車検するまでに3社も見積もりを取ったわけですが、実際、何にどのくらいの金額がかかるのかが見える化できたので、結果良かったなと思いました。

もちろん、クルマの種類や状態によっては、正規ディーラー以外の選択肢もあると思います。行きつけのガソリンスタンドや整備工場のほうがお得ということもあるでしょう。いずれにせよ、選択肢がある人は見積もりは取ったほうが良さそうですね!

●結果、当初の金額より支払うことに。でも、これって大事な投資!

ルノー正規ディーラーに初上陸。ドキドキしたけれど、またひとつ大人になれた気分
ルノー正規ディーラーに初上陸。ドキドキしたけれど、またひとつ大人になれた気分

実際に車検に持って行ったわけですが、ここで一つ残念なことが。

そう、当初の見積もり額よりもお金がかかってしまうことが判明したのです。

ブレーキのパッドを交換しようということになり、プラス3万円くらいでしょうか。まあ、もともと2万5000kmくらい乗っていた中古車なので、不具合があるのは仕方ない。ここまで来て断るということもできず、黙って約24万円を支払いました。

結果、ガソリンスタンドの見積もりよりも高くなってしまいましたが…後悔はしていません。

今回、車検をはじめとした整備・点検とは、安心にお金を払うことだと感じました。安心のための正しい投資とも言えるでしょう。

最近、友人がバイクを買ったのですが、自分で整備できたら維持費も安くなるし、中古なら初期費用もカットできる世界と聞きました。整備が完ぺきではない安価なバイクを購入し、自分で整備し直したり、安い整備工場に持っていくこともあるそうです。

なるほど、自分でそのノウハウがあったらそれは素敵なことだし、楽しいし、お得になるかもしれません。が、その能力や知識がないからこそ整備・点検にお金を払い、安全・安心というものを買っているのだなとも今回、実感。24万円の領収書を見て、痛感。命を預けるものに乗る以上、ここはケチれないのだなと思いました。

次回、第16回【古本を売りに行く編】クルマを買ってやりたかったことのひとつ、郊外の巨大古本屋チェーンに本を売りに行ったら得か、損か?

半澤 則吉

この記事の著者

半澤 則吉 近影

半澤 則吉

1983年福島県生まれ。お金、レシピ、収納といった日々の暮らしまつわる事柄を専門とするライター。町中華を巡る町中華探検隊、ドラマライターとしても活動する。会社員時代にスズキスイフト(2代目)に乗っていた以外車との関わりはなく、父がスバルの歴代の名車を乗り継ぎ、母がダイハツミラジーノを愛車としているため、輸入車とは縁のない人生を送ってきた。
が、一念発起しフランス車を購入。車のある人生にわくわく中。
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