スズキのマシンで冒険するなら二輪、四輪とも170万の予算感【バイクのコラム】

■スズキV-STROMのフラッグシップが進化した

V-STROM1050DEには、スズキのワークスカラー「チャンピオンイエロー」の設定がある
V-STROM1050DEには、スズキのワークスカラー「チャンピオンイエロー」の設定がある

四輪では「クロスオーバーSUV」といって、舗装路とオフロードの両方を楽しめるモデルが人気ですが、そうしたトレンドは二輪でも同様です。

バイクの場合は「アドベンチャー」というカテゴリー名で括られることが多いようですが、いわゆる純粋なオフロードマシンとは異なり、ロングツーリングも考慮しつつ、林道など未舗装路であっても躊躇なく走れるようなキャラクターのマシンといえるでしょうか。

スズキでいえば、V-STROMシリーズがアドベンチャー・カテゴリーのモデルとなりますが、その長兄といえるV-STROM1050が商品改良を実施しています。

●オフ志向の上級グレードは約171万円

ロードレースでのワークス色を想起させるブリリアントホワイト/パールビガーブルーのカラーも用意される
ロードレースでのワークス色を想起させるブリリアントホワイト/パールビガーブルーのカラーも用意される

改良のポイントは、上級グレードとなる「V-STROM1050DE」が設定されたことでしょう。

もともとV-STROMシリーズはオフ志向の強いアドベンチャーモデルという印象もありますが、さらにオフロード性能を上げたのが「DE」の差別化ポイントといえます。

最高出力78kW(106PS)/8500rpm・最大トルク 99Nm(10.1kg-m)/6000rpmを誇るV型2気筒水冷エンジンのパフォーマンスは、V-STROM1050シリーズで共通。車名からエンジン排気量は1050ccと思ってしまうかもしれませんが、スペック上の総排気量は1036ccとなっています。

メーカー発表によれば標準グレードに対して、以下の要素がV-STROM1050DEの専用装備となります。

アルミ製エンジンプロテクターなどを装備したV-STROM1050DE。メーカー希望小売価格は171万6000円
アルミ製エンジンプロテクターなどを装備したV-STROM1050DE。メーカー希望小売価格は171万6000円
  • トラクションコントロールシステムに専用のGモードを設定
  • フロントに大径の21インチホイールを装着
  • セミブロックパターンのタイヤを採用
  • 標準車より左右に20mmずつ幅を広げたハンドルバー
  • 外観向上や用品装着のためのアクセサリーバー
  • エンジン下部を保護するアルミ製エンジンプロテクターを採用

全体に未舗装路での走りを磨いていることが、この変更点から感じられます。

●同じ予算感であればスペーシアギアも狙える

標準グレードのメーカー希望小売価格は162万8000円で、1050DEの価格差は8万8000円となっています。機能差を考えると、上級グレードのコスパがいいと感じるのではないでしょうか。

イエローのボディ色がイメージのスペーシアギア。NAハイブリッド車のスターティングプライスは172万5900円から
イエローのボディ色がイメージのスペーシアギア。NAハイブリッド車のスターティングプライスは172万5900円から

ところで、同じスズキで170万円程度の車両価格といえば、軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバーSUVモデルである「スペーシアギア」も視野に入ってきます。

V-STROMがイメージカラーとしているチャンピオンイエローとは微妙に色合いは異なりますが、スペーシアギアもアクティブイエローを訴求色にしているのも、スズキのアドベンチャースピリットが重なってみえてくるのは偶然ではないでしょう。

ベースグレードとなるV-STROM1050のメーカー希望小売価格は162万8000円
ベースグレードとなるV-STROM1050のメーカー希望小売価格は162万8000円

軽スーパーハイトワゴンとリッタークラスの大型二輪アドベンチャーでは、まったく異なる「のりもの」です。

いうまでもなく、走りのパフォーマンスでは大型二輪が圧倒的でしょうし、4人が乗れて雨に濡れないのは軽スーパーハイトワゴンのほうです。比べるのなんてナンセンスなのはわかりきっていますが、似たような価格でスズキのオフロードテイストにあふれたモデルが選べるというのは意外かもしれません。

さらに考え方を広げてみると、CセグメントのクロスオーバーSUVであれば350万円以上の予算感となることがほとんどです。そうした予算感であれば、軽スーパーハイトワゴンSUVと大型二輪アドベンチャーの同時所有も視野に入ってきます。

「オフロード&アドベンチャーテイストあふれる黄色いスズキ車で六輪生活を楽しむ」のは、検討する価値があるモータリングライフだと思いませんか?

自動車コラムニスト・山本 晋也

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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