■出資により自動飛行技術、デジタル農業技術の開発力を強化を推進
ヤマハ発動機は、産業用無人ヘリコプターや産業用マルチローターなどを開発し、自動飛行技術、デジタル農業技術、林業分野などに活かしています。
このほど、同社は農業用全自動ドローン開発からクラウドデータサービスまで、一貫したソリューションを提供するスタートアップ企業「ナイルワークス(NW社)」の第三者割当増資を引き受け、同社に出資したと明らかにしました。
今回の出資により、ヤマハ発動機は自動飛行技術、デジタル農業技術の開発力を強化するとともに、将来的には、農業分野以外への事業拡大も見据え、ドローンビジネスの基盤作りを目指す構えです。
NW社は農業が抱える課題を最新技術によって解決する想いを掲げ、2015年に設立。NW社が提供するドローンは、特別な操縦スキルが不要で、誰が作業しても同じ精度で散布が可能だそうです。
また、散布と同時にセンシングデータが取得され、圃場マップにデータをつなぐことで、リアルタイムな生育状況の把握など、正確な自動飛行とデジタル農業を強みとしています。
なお、2020年末には住友商事などが主要株主となり、NW社の活動が多面的に支援されています。
ヤマハ発動機では、NW社との連携を深めることで、国産のドローン技術、デジタル農業技術の向上を目指すとしています。さらに、早期の社会実装が見込めるという見込みのもと、農業をはじめとする社会課題の解決や、持続可能な成長の支援に取り組むと表明しています。
(塚田勝弘)