タイではトヨタ・フォーチュナーにも「GR」があった。でもそもそもフォーチュナーってなに?【THAI MOTOR EXPO2022】

●実はタイの人はカスタマイズが大好き。だから「GR」も大躍進中

日本ではあまり知られていませんが、実はタイの人たちはドレスアップが大好き。だから自動車メーカーも力を入れていて、タイのモーターショーでは自動車メーカーのブースにカスタマイズ仕様が並ぶのはごく普通のことです。

トヨタ「GR」「モデリスタ」や日産の「ニスモ」、ホンダ「モデューロ」、そして三菱「ラリーアート」などメーカー直系のカスタマイズブランドも人気で、各社ともそれらの名を冠したコンプリートカーやアクセサリーのパッケージを用意するのも、ごく一般的ですね。

というわけで、トヨタといえばやっぱり「GR」。現地だと日本には存在しない「カローラクロスGRスポーツ」なんかも展開しています。

フォーチュナーGRスポーツ

さて、タイモーターエクスポのトヨタブースを見ていたら、変わった「GRスポーツ」を見かけました。「フォーチュナーGRスポーツ」です。

スポーティな専用バンパーを装着
キャリパーは定番のレッド!

エクステリアは専用デザインのバンパーに黒いグリルをコーディネートし、足元は専用色の20インチホイールにレッドキャリパーの組み合わせ。

インテリアは専用のシート表皮やステッチなどで”カスタム色”を強めています。

インテリアも専用のコーディネート

ショックアブソーバーも専用チューニングで、走りもレベルアップしているそうですよ。

●そもそも、日本で売っていないフォーチュナーってどんなクルマ?

ところで、日本では全くなじみのない「フォーチュナー」ってどんなクルマなのでしょう?

ひとことでいえば、ハイラックスとメカニズムを共用するSUV。つまり昔のモデルでいえば「ハイラックスサーフ」というわけですね。トラックベースのフレーム構造で仕立てているから、極悪路だってガシガシ入っていけます。

フォーチュナーは東南アジアやオセアニアで販売されているモデル

ちなみに車体サイズは全長4795mm×全幅1855mm×全高1835mm。まあだいたいハリアーと同じサイズです。全長が4.8mに収まっているので日本で売っているハイラックス(全長5.3m超え!)よりは現実的ですね。

GRスポーツに積むエンジンは最高出力204ps・最大トルク500Nmの2.8Lディーゼルターボです。けっこう力強いじゃないですか。

展示車両の価格は189万9000バーツ。日本円だと約735万円。

タイの物価は日本より安いのに、車両価格には物品税も含まれているから正直なところかなり高く感じます。まあ日本に住んでいるワタシには買えないので関係ない話ですが……。

それにしてもタイの人たちのスポーツブランド人気はかつての日本のようで、オジサンのクルマ好きとしてはちょっとうらやましいです。そんな気がしません?

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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