キャンピングカーのベース車「フィアット・デュカト」が発売開始。フィアット プロフェッショナル正規販売代理店で取り扱い

■広大なキャビンとスマホ連携のコネクティビティなどを用意

キャンピングカーのベース車になるフィアット「DUCATO(正式な車名は、フィアット・デュカト・バン)」が、2022年12月1日に発売されました。

すでに日本導入が正式発表されていて、フィアット プロフェッショナル正規販売代理店での取扱になります。フィアット・デュカトは、「FIAT PROFESSIONAL(フィアット プロフェッショナル)」におけるベストセラーの商用車。

フィアット・デュカト
2022年モデルのフィアット・デュカト・バンがついに発売開始

2020年に誕生40周年を迎えた、長い歴史をもつ小型商用車です。2020年と2021年には、欧州でベストセラーモデルになり、欧州商用車市場で7割のシェアを獲得しているそう。

日本で発売されるのは、2022年モデルの「Series 8」で、空前のキャンピングカーブームが続く日本市場を見据えて、キャンピングカーのベース車両として上陸しました。

フィアット・デュカト
フィアット・デュカト・バンのリヤビュー

エクステリアで目を惹くのは、存在感のある大型フロントグリルで、イタリアのアテッサ工場で製造されたことを示す象徴的なフィアットのエンブレムを用意。LEDテクノロジーが搭載されたヘッドライトとデイタイムランニングライトが備わり、印象的なライトシグネチャーも特徴です。

バンパー下部の左右には、コーナリング機能付フロントフォグランプを用意。ボディ骨格には、伝統の「オールフォワード」アーキテクチャーが採用されています。

前輪駆動の利点を活かした広いラゲッジと多様なアレンジにより、キャンピングカーに不可欠な優れた快適性と積載性を実現したとしています。

フィアット・デュカト
フィアット・デュカト・バンのインパネ

注目のインテリアは、実用的であるのはもちろん、安全で快適な空間であることを念頭に設計されています。電動パーキングブレーキ、機能的で省スペースに寄与するドアパネルの採用により、広いキャビンを確保。操作スイッチ類が集約された革巻きステアリングホイール、メーターに7インチフルカラーTFTディスプレイが採用されるなど、乗用車と遜色のない運転感覚が得られるそう。

さらにセンターコンソール中央には、10インチのタッチスクリーンを備えた「Uconnectインターフェイス」が配置されています。ナビゲーションをはじめ、「Apple CarPlay」「Android Auto」のスマホ連携にも対応します。

フィアット・デュカト
最新のコネクティビティも用意

また、スマホ用ワイヤレスチャージャー、3つのUSBポート(タイプA×1、タイプC×2)、さらに3つのカップホルダーも用意されています。キーレスエントリー&ゴー機能により、キーを携行していればキャビンのドアとバックドアのロック/ロック解除、エンジンの始動をキーレスで操作できます。

シートは、運転席と助手席にキャプテンシートを用意。一体型ヘッドレスト、ワイドなバックレスト、サポート性に優れたダブルアームレストを備え、高い快適性が得られるそうです。

また、運転席、助手席ともに180度回転させることが可能で、オートキャンプなどを楽しむ際は、車両前方のスペースも効率的に活用できます。デジタル処理したリヤビュー画像を映し出すデジタルルームミラーも用意され、良好な後方視界が確保されるのもうれしい点。

●標準版、ロングホイールベース版、ロングホイールベース&ハイルーフ版の3タイプを設定

日本に導入される2022年モデルには、最高出力180hp・最大トルク450Nmを発生する第3世代の2.2L「MultiJet(マルチジェット)3」ディーゼルエンジンが搭載されます。高効率かつ耐久、信頼性に優れた同エンジンには、スムーズな変速をもたらすという最新の9速ATが組み合わされます。

フィアット・デュカト
フィアット・デュカトのエクステリア

商用車でも高い安全性が確保されるのも魅力です。

予期せぬ障害物に遭遇した場合のブレーキ制御である「フォワードコリジョンウォーニング」、歩行者検知機能付きの衝突被害軽減ブレーキ、意図しない走行レーンからの逸脱を防ぐレーンキープアシスト、「トラフィックサインレコグニション」などが用意されています。

「エレクトロニック スタビリティ コントロール(ESC)」が、車両の走行状態(方向と車輪の動き)を常に監視し、必要に応じて片輪にブレーキをかけたり、エンジン出力を低下させたりするなど、安全性の向上に寄与します。インテリジェント電子制御式ディファレンシャルロック「トラクションプラス」も備わり、泥や砂、雪などの走りをサポート。スリップしたホイールから最もグリップしているホイールにトルクを伝達し、トラクションを回復させます。

●ディーラーは、RVランド、ホワイトハウスキャンパー名古屋、トイファクトリー、岡モータース、ナッツRV

フィアット・デュカト
FIATのロゴ

ボディバリエーションは、標準の「L2H2」、ロングホイールベースモデルの「L3H2」、ロングホイールベース&ハイルーフ仕様である「L3H3」の計3タイプが設定されます。

「L2H2」と「L3H2」の室内高は1970mm、「L3H3」の室内高は2210mmに達します。最大積載重量は、L2H2が1300kg、L3H2が1250kg、L3H3が1200kg。広い開口部を備えたスライディング・サイドドアと横開きのバックドアにより、荷物の積み下ろしも容易にできます。なお、車両重量と最大積載重量は、実測により多少の増減が発生する場合があります。

フィアット・デュカト
2022年モデルとして3タイプを設定

ボディカラーは、標準ソリッドカラー「デュカト ホワイト」に加え、2種類のスペシャルソリッドカラーである「エクスペディション グレー」「ランサローテ グレー」を設定。3種類のメタリックカラーである「メタリック ブラック」「アイアン グレー」「アーテンス グレー」から選択することができます。(※スペシャルソリッド/メタリックともに8万8000円高)

なお、デュカト・バンの取扱ディーラー(キャンピングカー・ビルダー)は、下記のサイトから確認できます。

2022年12月上旬現在、RVランド、ホワイトハウスキャンパー名古屋、トイファクトリー、岡モータース、ナッツRVという、日本を代表するキャンピングカー・ビルダーが名を連ねています。

●ボディサイズ
「L2H2」:全長5410×全幅2050×全高2525mm、ホイールベース3450mm
「L3H2」:全長5995×全幅2050×全高2525mm、ホイールベース4035mm
「L3H3」:全長5995×全幅2050×全高2765mm、ホイールベース4035mm

●価格
「L2H2」:512万5000円
「L3H2」:530万円
「L3H3」:547万5000円

(塚田勝弘)

【関連リンク】

フィアット・デュカト・バン
https://www.fiat-auto.co.jp/professional/ducato/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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