前編からの続きです。
“若者の車離れ”の原因は「トレンディードラマでデートに車が登場しないから」
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1700457.html
いずれにせよ、物心ついて以来ずっと緩やかな危機の中を育った我々。
私と似たようなフリーター稼業数人にクルマ欲しい?と聞いてみました。
欲しいは欲しい、と皆言います。でも、買えるわけないよね、と。もう「必死になっても手に入らない物」にカテゴライズされているような感じです。ハワイの別荘とか自家用ジェットとか、そういう物と変わらないくらい、その距離は遠い。
そうして、無駄と執着を削ぎ落として、どんどんシンプルかつ個人的になって行くビンボー生活。その風通しの良い虚無感を、だるくも愛おしいものと感じているように思いました。
この人達にクルマを売るのは、きっととても難しい。
私自身も、本当は欲しいけど無い袖は振れないよ、というのが正直な気持ちです。
ちなみに、周りで唯一クルマを所有しているワカモノは、弟です。
社会人1年目の彼は、実家暮らしで両親に借金をして何やらマニュアルの外車に乗っています。貴族です。
クルマでモテるの?と聞いてみました。
「別に。」
だそうです。この乾いた潔さはまさに現代っ子。
姉は嬉しい。君がモテたりモテなかったりするのは、クルマや他の何かのせいなんかでは決して無い。そういう事が分かっている事こそ、本物のモテる男の証明です。モテなくったってクルマに乗れ。
この弟が、モテ車の特集ページがあるとて、某有名リア充雑誌を貸してくれました。
紙面では、私と同い年のお医者さんが、ピカピカのSLKを前に「ノリと勢いで購入しました(笑)」と語っていました。うむ。その意気やよし。もっと煽って。
でも、結局都内でクルマに乗れる20代というのは、こういう事だよなと、何かを痛切に感じた事は確か。
最後、唐突に冒頭のトレンディードラマ理論に戻りますが、べっぴんの女の子が運転をする、という構図のドラマだったら、私は見ちゃう上に、クルマ欲しくなっちゃうかも。
それも、かわいいエコカーとかではなく、ちょっと値の張るクルマとか、ゴツめとか、小粋とか、何か趣味性の高いやつをブイブイやってほしい。
なぜなら最近私が一番クルマ欲しいと思った瞬間は、リメイク版のミニミニ大作戦でシャーリーズ・セロンが運転しているのを見たときだからです。
ポニーテールを揺らして運転する彼女は、とってもチャーミングで。
「運転するオンナは超セクシーでモテる。」
そんな映像のほうが、私は見たい。
というわけで、どなたかトラック野郎をリメイクして下さい。希望キャストは、一番星→小池栄子、ジョナサン→沢尻エリカあたりで。単に好みですが。ご当地グルメとイケメンも大量に配置して。
それによって、トラックがバカ売れしたり、女性誌で「小さくたって本格派!初めてさんなら2tロング」みたいな特集が組まれたり・・・・する事は決して無いとは思いますが。
(くぼきひろこ)