清水トンネル開通/日産リーフの電池が災害への強さを証明/スバルXVの米国車名がクロストレックに!【今日は何の日?12月29日】

■谷川連峰を貫通する清水トンネル完成

清水トンネル(C)Creative Commons
清水トンネル(C)Creative Commons

1929(昭和4)年12月29日、群馬県と新潟県の間の谷川連峰を貫く清水トンネルが貫通しました。北アルプス山脈の険しい山を貫通する厳しい工事は約7年を要し、延べ240万人が動員されました。全長9.702kmの清水トンネルは、当時日本最長の鉄道トンネルでした。それまで東京から新潟に向かうには、長野県を迂回して11時間かかっていましたが、清水トンネルのおかげで約4時間も短縮されました。ノーベル賞作家の川端康成は、このトンネルを通って湯沢越後に執筆のためにたびたび訪れており、名作雪国の冒頭文「国境の長いトンネルを抜けると、そこは雪国であった」のトンネルは、清水トンネルのことだそうです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●日産リーフのバッテリーは東日本大震災でも無事だった

2010年12月20日に発売された初代リーフとバッテリー
2010年12月20日に発売された初代リーフとバッテリー

2011(平成23)年のこの日、リーフのバッテリーが2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波の被害にも耐え、問題を起こさなかったと北米日産が発表しました。東日本大震災では、20台以上のリーフが津波の被害に遭って、車両が破壊されたり、海水に押し流されましたが、バッテリーはほとんど無傷で、発火の事例もなかったとのこと。バッテリーは、日産とNECが共同出資して設立されたオートモーティブ・エナジー・サプライ社製のリチウムイオン電池で、機密構造で二重のスチールカバーで覆われていました。北米日産が、メディアの取材に対してリーフのバッテリーの安全性をアピールした発言でした。

●スバル2代目XVが米国でクロストレックとして発売!

2011(平成23)年のこの日、同年9月のフランクフルトモーターショーでデビューした2代目XVを、米国で「クロストレック」という名称で発売することを、米国法人スバル・オブ・アメリカのドール副社長が明らかにしました。

2012年に登場した2代目XV/米国名:クロストレック。スタイリッシュなクロスオーバーSUVとして人気を博す
2012年に登場した2代目XV/米国名:クロストレック。スタイリッシュなクロスオーバーSUVとして人気を博す
2代目XV/米国名:クロストレックの後ろ外観。流麗かつ軽やかなフォルム、最低地上高は200mmを確保
2代目XV/米国名:クロストレックの後ろ外観。流麗かつ軽やかなフォルム、最低地上高は200mmを確保

初代XVは3代目「インプレッサ」をベースに、当時人気が高かったクロスオーバーSUV化させた派生モデル「インプレッサXV」として、2010年6月にデビューしました。2012年10月に誕生した2代目XVは、インプレッサが取れて「スバルXV」となり、北米ではクロストレックとして発売が始まったのです。

2代目XV クロストレック搭載の2.0L 水平対向4気筒エンジン
2代目XV クロストレック搭載の2.0L 水平対向4気筒エンジン

2代目XV/クロストレックは、流麗で軽やかなフォルムに前後アンダーガードやフェンダーガードを装備、よりSUVらしいスタイリングに変貌しました。基本骨格は、スバルの“SI-シャシー”をベースに、軽量・高剛性化を図った新世代シャシーを採用、パワートレインは2.0L4気筒水平対向DOHC16Vエンジンと新リニアトロニックCVTの組み合わせ。駆動方式はアクティブトルクスプリット4WDです。これによりスバルが得意とする低重心の4WDによる安定した走りと、アイサイトによる安全性能が継承されました。翌年2013年には、スバル初のハイブリッドを搭載したXVハイブリッドも追加されました。

ハイブリッドが加わったこともあり、2代目XV/クロストレックは日米で好調な販売を記録。スバルのクロスオーバーSUVとして確固たる地位を築いています。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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