全日本トライアル選手権で、ホンダを駆る小川友幸選手が11回目の年間チャンピオンを獲得

■2輪アウトドア競技の最高峰クラスで9年連続・11回目の偉業を達成

ホンダは「MFJ全日本トライアル選手権」2021年シリーズで、最高峰の国際A級スーパークラスにホンダ・RTL300Rで参戦する小川友幸選手が、9年連続の年間チャンピオンを獲得したことを発表しました。

全日本トライアル選手権でホンダ小川友幸選手11回目の年間チャンピオン
4連勝でチャンピオンを決めた小川友幸選手

小川選手の年間チャンピオン獲得は自身11回目となり、前人未踏の偉業を達成したことになります。

●4戦全勝でチャンピオン獲得

トライアルとは、山中など大自然の中に作られた高低差や傾斜が複雑に設定されたコースを、いかにバイクに乗ったままで走り抜けることができるかを競う競技です。

その国内最高峰といえるのがMFJ全日本トライアル選手権で、中でも小川選手が今回チャンピオンとなった国際A級スーパークラスは優秀な成績を収めたライダーのみしか出場できない、まさにトップ・オブ・トップのカテゴリーなのです。

その最高峰クラスに、ホンダのトライアル専用ワークスマシンRTL300Rを駆って参戦しているのが、TEAM MITANI Hondaに所属する小川選手(45歳)。

全日本トライアル選手権でホンダ小川友幸選手11回目の年間チャンピオン
数々の難しいセクションをこなしオールクリーンも達成

今シーズンの小川友幸選手は、開幕となった4月の九州大会と5月の関東大会で2連勝。その後、コロナ禍の影響により計3戦が中止となり、再開された10月の第7戦東北大会でさらに連勝を伸ばしました。

そして、11月13日に代替え開催された第3戦の中部大会(愛知県のキョウセイドライバーランド開催)で見事に4連勝を決め、全勝でチャンピオンを獲得。しかも、自身初のオールクリーンも達成しています。

ちなみに、このオールクリーンとは、減点がゼロだったということ。トライアルは、セクションと呼ばれる複数の採点区間を走行する競技で、各セクションでいかに減点されずに走り抜くかを競います。

減点されるのは、たとえば、足をついたり、エンジンが停止するとか、クルマが後退した場合など。

つまり、小川選手は、今回の第3戦・中部大会で満点を出し、ブッチギリ優勝で王者を決めたのです。11回の年間チャンピオンだけでも大変なのに、なかなかできないオールクリーンまでやり遂げるとは凄いのひとことですね。

全日本トライアル選手権でホンダ小川友幸選手11回目の年間チャンピオン
断崖絶壁を駆け上がるセクションもあり、迫力満点!

なお、小川友幸選手の国際A級スーパークラスにおける9年連続チャンピオンは、自身が持つ記録を更新したものでもあります。しかも、残り1戦、最終戦を待たずにして早々と偉業を達成したことになります。

【小川友幸選手のコメント】

「新型コロナウイルスの影響によるシーズン途中での5カ月の中断を経て、これまでの4戦を全勝でチャンピオンを獲ることができました。応援本当にありがとうございました。しかも、私にとって公式戦では初となるオールクリーンによってチャンピオンを決められたことが本当に嬉しいです。
明日あと1戦残っていますが、しっかり走り切り、シーズン全勝というさらなる目標に向けてチャレンジします。応援ありがとうございました。引き続き応援よろしくお願いします」

(文:平塚直樹

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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