■全車に「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」を標準装備
日産のはたらくクルマであるNV350キャラバン。2021年10月20日に、ガソリンエンジン車がマイナーチェンジを受け、車名を「キャラバン」に変更しています。
エクステリアデザインも刷新されています。フロントグリルとフロントバンパーが変更され、よりダイナミックで力強く、存在感をより強めています。
ボディカラーには、雪原をイメージしたという「ピュアホワイトパール」、漆黒の夜空を想起させる「ミッドナイトブラック」、アウトドアシーンで存在感が際立つ「ステルスグレー」の3色の新色を追加。全8色のカラーラインアップになっています。
加えて、特別塗装色に新開発の特殊高弾性樹脂が配合され、日常使用で生じる擦りキズなど塗装表面の劣化を防ぐ塗料のスクラッチシールドが採用されたのもトピックス。スクラッチシールドは、キズが付きにくく、万が一キズが付いた場合でも時間の経過と共に、キズが生じる前に近い状態に修復されます。
一方のインテリアは、黒が基調で落ち着いたムードを放っています。メーターは新型ファインビジョンメーター(5インチTFTディスプレイ付)が用意され、視認性、操作性ともに大幅に向上。
ステアリングは、新形状のD型ステアリングになり、シートトリムの生地も変更されるなど、質感の向上も盛り込まれています。
また、キャラバン(ガソリン車)は、今回のマイナーチェンジで、全車「セーフティ・サポートカーS<ワイド>(サポカーS<ワイド>)」の対象になっています。今回、新たに全車に標準装備された「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」は、天候や周囲の明るさに左右されにくいミリ波レーダーとカメラのフュージョン方式により、歩行者の検知も可能になっています。
「インテリジェントルームミラー」が「EX」グレード以上に標準化され、「EX」グレード以上に標準の「インテリジェント アラウンドビューモニター」の機能性も向上。
ほかにも装備では、ワゴンモデルで好評だという「スパイナルサポート機能付きシート」が全車に標準装備されています。表皮にウイルスや菌の増加を抑制する抗菌加工が施されたシートバックとクッションを全グレードの全シートに採用。
さらに、ステアリングのグリップ部分にも抗菌加工の素材が使われ、衛生意識の高まりに対応しています。また、前席両側のシートバックとクッションにシートヒーターを用意。
走りの面では、7速に多段化されたワイドレンジにより、動力性能と燃費性能の両立を実現。同時に、高速走行時の静粛性向上も果たされているそうです。さらに、追加されたマニュアルシフトモードにより、マニュアル感覚のシフトチェンジも可能になっています。
グレード構成の見直しも行われています。専用の内外装が用意された最上級グレードの「GRANDプレミアム GX」をバン仕様に新設定。さらに、前型の「DX EXパッケージ」の装備が強化された「EX」グレードが新たに設定されています。なお、「VX」グレードとマイクロバスの「DX」グレードは、廃止されています。
今回のマイナーチェンジで、2.5Lガソリンのワゴンとバンの一部(標準幅&ハイルーフ)に4WDが追加され、マニュアルトランスミッションを廃止。駆動方式とトランスミッションにもユーザーニーズに合わせた変更が盛り込まれています。
日産キャラバン(ガソリンエンジン車モデル)の価格帯は、バンが241万2300円〜329万3400円。ワゴンが278万4100円〜409万7500円。マイクロバスが344万4100円〜375万4300円です。
(塚田 勝弘)