航続距離は250km超! ホンダの名車「スーパーカブC125」が燃費をアップした新エンジンを搭載

■出力もアップし長距離ツーリングがより快適

近年人気が高い原付二種(第二種原動機付自転車)の中でも、絶大な人気を誇る1台、ホンダスーパーカブC125」。

1958年に登場し、世界中で大ヒットしたビジネスバイク「スーパーカブ」の伝統を受け継ぐモデルですが、近年はその高い燃費性能などにより、仕事用としてだけでなくツーリングなどで走りを楽しむバイクとしても根強い人気を誇ります。

そんなスーパーカブC125が、環境性能を向上させた新エンジンを搭載して生まれ変わりました。

最高出力と燃費の向上を実現した新エンジンは、なんと1回の給油で250km以上の航続距離が可能に! まさにカブ・ファンには注目の性能向上です。

ホンダ・スーパーカブC125が新エンジン搭載
ホンダ・スーパーカブC125

●世界生産累計1億台を突破した名車

スーパーカブC125は、1958年に登場したスーパーカブ・シリーズの初代モデル「スーパーカブC100」を彷彿とさせるスタイリングを採用した、原付二種のパーソナルコミューターです。

スーパーカブ・シリーズは、頑丈な車体や、扱いやすく燃費に優れたエンジンなどで大きな支持を受けてきたロングセラーのビジネスバイク。

昔から日本では、郵便や新聞の配達などに使われていることでおなじみですよね。

また、この便利でよく走る「お仕事バイク」は、世界各国の約80%にあたる160ヵ国で販売されてきました。

ホンダ・スーパーカブC125が新エンジン搭載
1958年に登場したシリーズ初代モデル「スーパーカブC100」

スーパーカブC125が登場した2018年には生誕60周年を迎え、なんと「世界生産累計1億台」を突破するという偉業も達成。まさにグローバルで愛され続けているモデルなのです。

その名車の後継となるスーパーカブC125は、エンジンに低振動・低ノイズを追求した空冷・4ストローク・OHC・123cc単気筒を搭載。最新の電子制御を駆使したインジェクションシステム(燃料供給装置)「PGM-FI」の装備で、高い燃費も誇ります。

また、専用のアルミキャストホイールや各部に配したクロームメッキのパーツなどで上品な印象とした外観と、省エネルギー性に優れたLED灯火器なども採用。加えて、ポケットなどからキーを取り出さなくても、イグニッションのオン・オフやハンドルロック、シートのロック解除などができる「Honda SMART Keyシステム」も装備します。

ホンダ・スーパーカブC125が新エンジン搭載
スーパーカブC125のスマートキー

こういった高い利便性と快適性に寄与する数々の装備により、幅広いユーザーに支持を受けているバイクなのです。

●燃費を68.8km/Lにアップ!

そんなスーパーカブC125に今回搭載された新エンジンは、ロングストローク化を図り圧縮比を高めるなどで、最高出力を9.7psから9.8psにアップ。

ホンダ・スーパーカブC125が新エンジン搭載
スーパーカブC125のパールニルタバブルー

しかも、燃費はWMTCモードで従来型の66.1km/Lから68.8km/Lに向上させています。スーパーカブC125の燃料タンク容量は3.7Lですから、1回の満タン給油で(計算上では)250kmを超える航続距離を実現することになります。

前述の通り、このモデルは今やツーリングなどでもよく使われていますから、より長距離を走ることが可能となったということですね。

なお、独特のリターン方式を採用したミッションは4速のままです。新エンジンを採用し同時発表した「モンキー125」が4速から5速ミッションに変更したのに対し、スーパーカブC125は従来通りのギア数となります。

ちなみに、このエンジンは最新の排出ガス規制である平成32年(令和2年)排出ガス規制にも適合しています。

新型では、ほかにもフロントブレーキのロックを抑制し制動時の安心感に寄与する1チャンネルABSを標準装備し、安全性も向上。

カラーバリエーションは、スーパーカブ初代モデルの印象を踏襲した「パールニルタバブルー」と、鮮やかな印象の「パールネビュラレッド」の全2色が用意されています。

ホンダ・スーパーカブC125が新エンジン搭載
スーパーカブC125のパールネビュラレッド

価格(税込)は44万円。快適性をより高める別売りの純正アクセサリーには、「グリップヒーター」(2万900円)と「ピリオンシート」(1万4300円)も新たに設定されました。

発売開始は9月27日の予定です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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