虫歯の原因特定/メンズバレンタインデー/GMと共同開発スズキ2代目カルタス登場!【今日は何の日?9月14日】

■300年以上前に虫歯菌を発見、今日は「メンズバレンタインデー」

1683(天和3)年9月14日、オランダの博物学者アントーニ・ファン・レーウェンフックが、虫歯の原因である微生物を倍率300倍の顕微鏡で発見し、学会に報告しました。レーウェンフックは、自ら製作した顕微鏡で多くの微生物を発見して「微生物学の父」と呼ばれています。ちなみに虫歯の原因は、口の中に寄生するミュータンス菌などのいわゆる虫歯菌です。虫歯菌は、歯垢を形成して歯の表面に付着して、食べ物の中の糖分を分解して酸性の物質を生み、歯を溶かすと考えられています。甘いもの、酸っぱいものは歯に良くないということですね。

また今日は、「メンズバレンタインデー」です。といっても、9割の人は知らない、「男性が好きな女性に下着を贈って愛を告白する日」です。日本ボディファッション協会が1991年に制定したのですが、贈られても喜ばない女性も多く、浸透せずにいます。また、9月14日は女性から別れを切り出しても良い日ともされています。贈った途端に終わってしまう展開になりそうですね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●スズキの世界戦略車2代目カルタスデビュー!

1988(昭和63)年のこの日、スズキGMの共同プロジェクトで開発された世界戦略小型車「カルタス」の2代目がデビューしました。スズキとGMの提携は、1970年代に起こった排ガス規制強化やオイルショックなどの影響で、燃費の良いコンパクトカーの必要性に迫られていたGMと、世界進出、とりわけ米国を狙っていたスズキの思惑が一致したことによって、1981年に締結に至りました。

1988年発売の2代目カルタス
1988年に発売されたスズキ2代目カルタス

1983年にデビューした初代のカルタスは、GMとスズキが初めて共同開発した、またスズキにとって初めての量産小型車です。FFの3ドアハッチバックボディに、排気量1.0Lの3気筒エンジンを搭載。GMの意見が色濃く反映されて米国では好調な販売を記録しましたが、日本では苦戦しました。

1983年発売の初代カルタス、ススキ量産初の小型車(GM共同開発車)
1983年発売の初代カルタス。スズキ初の量産小型車(GM共同開発車)

そして、1988年にモデルチェンジして登場したのが、スズキ主導で開発した2代目カルタスでした。ロー&ワイドのウェッジの効いたフォルムを採用し、インテリアは日本市場を意識してシートの質を向上した上で居住空間を確保しました。パワートレインは、新開発の1.0L 3気筒OHCに加え、1.3L 4気筒のOHC&DOHC 16Vの3機種エンジンと、5速MTおよび電子制御3速ATの組み合わせです。 その後、3代目に相当する上級グレードの「カルタスクレセント」を投入して、安価なカルタスと上級小型車カルタスクレセントという棲み分けで販売を続けました。

1995年発売のカルタスクレセント、カルタスの上級グレード
1995年発売のカルタスクレセント。カルタスの上級グレード
2000年発売の初代スイフト、カルタスの後継として登場、ヒットしたのは2代目スイフト
2000年発売の初代スイフト。カルタスの後継として登場、ヒットしたのは2代目スイフト

カルタスは、販売的には成功したわけではありませんが、スズキの小型車、世界戦略車の道を切り拓いたという点では、大きな成果をあげたと言えます。その成果は、カルタスの後継車として2000年に登場した「スイフト」で結実します。スイフトは、海外モデルと真っ向勝負できるスズキの世界戦略車として確固たる地位を確立して、現在も国内外で人気の小型車となっていますね。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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