■ヤマハ発動機が8月28日まで開催中の「バーチャルマーケット6」に2種類のモーターサイクルを出品中
コロナ禍で日本のデジタル化への遅れが叫ばれる中、2021年9月1日にデジタル庁が設置されます。デジタル化によるビジネスや生活環境の改善をもたらすと期待される「デジタルトランスフォーメーション(DX)」推進は、ビジネスシーンでキーワードとして盛んに使われるようになりました。
ヤマハ発動機も例に漏れず、最新デジタル技術や各種データの戦略的な活用を加速させ、6月には経済産業省と東京証券取引所が共同で主催する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」に2年連続で選定されています。
同社は、DXの取り組みとして「Yamaha Motor to the Next Stage」をスローガンとして掲げています。
経営基盤の改革を実現する「Y-DX1」、顧客の接点強化で今を強くする「Y-DX2」、そして新たな価値を生み出し、未来を創る「Y-DX3」を同時に進行させ、それぞれをリンクさせながら実装を加速しているそう。
一例として、「Y-DX1」では、日本国内25社、海外111社の情報を連結したグローバルな経営ダッシュボードの準備を推進中。また、「Y-DX2」では、コネクテッド製品の導入やデジタルマーケティングの取り組みなどを進めているそうです。
こうした、ヤマハ発動機のDXの取り組みをエンドユーザーが体感できる仕掛けも用意されています。
仮想空間に設けられた街並みで、東京モーターショー2017に出展した技術検証機の「MOTOROiD(モトロイド)」にまたがり、手を振っているのは、同社のイノベーションデザイングループの菅家隆広氏のアバター。
ヤマハは、8月14~28日にバーチャルリアリティ(VR)上で開催中の「バーチャルマーケット6」に2種類のモーターサイクルを出品。VRワールド内を移動できる無料のシェアライドサービスを展開しています。
菅家隆広氏は、「Y-DX3では、従来の延長線上にないチャネルやコラボにより、2億人の新たな顧客とつながることを目指し、バーチャルマーケットへの出品も、その実現を目指した研究の一つとして取り組んでいます」とコメントしています。
バーチャルでの出品車両は、「MOTOROiD」とスーパースポーツの最上級モデルである「YZF-R1」。さらに、バーチャル車両だけでなく、ヒト型自律ライディングロボットである「MOTOBOT(モトボット)」の3Dアバターも用意されています。
「バーチャルマーケット6」の来場者は、VRゴーグルを装着して仮想空間を走ることで、実車さながらのオートバイの動きやサウンド、爽快感などを体験することが可能です。
ヤマハ発動機は、オートバイに乗る方はもちろん、また乗車経験(免許がない人も)がない方も、VRならではの楽しさを味わって欲しいとしています。ヤマハのDXの推進により、こうしたバーチャルの世界だけでなく、リアルワールドにおいてもユーザーメリットが享受できる日が来るはずです。
(塚田 勝弘)
【関連サイト】
「バーチャルマーケット6」
https://vket6.v-market.work/en