■水平基調のインパネに6針式のメーターを配置
生誕70周年を迎えたトヨタ・ランドクルーザー。ステーションワゴンタイプの新型になる300系が、2021年8月2日に発売されました。
エクステリアは、歴代ランドクルーザー(ステーションワゴン型)の伝統を継承しながらもモダンで、新しさを感じさせる新鮮味のあるデザインになっています。
写真からも印象的なのがキャビンを後ろ寄りに配置した「キャビンバックワード」プロポーションとした点です。さらに、ラジエターグリルをヘッドランプと共に高い位置に配置。前後バンパーの下部も障害物をいなすような造形にするなど、オフロード走行時の機能性を重視したデザインが採用されています。
エンジンフードに大きな凹みを設け、衝突安全性能と前方視界の両立が図られているのも特徴になっています。
ヘッドライトは、プロジェクター式LEDクリアランスランプ+LEDデイタイムランニンクランプ+LEDシーケンシャルターンランプを採用。リヤコンビランプもLED化されています。
ボディカラーには、「プレシャスホワイトパール」が新設定されています(「ZX」「GR SPORT」にオプション)。
パッケージも見直されています。新型の全長(一部グレードは、バンパー形状などにより変更あり)やホイールベースなどのボディサイズ、対地障害角(アプローチアングル、 デパーチャーアングル、ランプブレークアングル)を従来型から変えず、オフロード走破性にもつながる扱いやすさが継承されているのが朗報。
なお、アプローチアングルも一部グレードは、バンパー形状などにより変更があります。また、パワートレーンの搭載位置が車両後方に70mm、下方に28mm移動するなど、重量物であるエンジンの搭載位置も見直されています。
インテリアは、フロントシートの着座位置を後方に移動。2列目と3列目シートの構造、配置を見直すことで、居住性やラゲッジ容量の向上に加えて、衝突安全性能も両立させたそう。
中でもサードシートは、先代の左右跳ね上げ式からフロア格納式とすることで、荷物がより積みやすくなっています。床下格納式は、斜め後方視界の確保という利点もあります。
また、格納・復帰は電動化されるため、楽に操作が可能。 この電動機構は「ZX(ガソリン車)」「GR SPORT(ガソリン車)」「VX」に標準装備。
インテリアも新しさに満ちたデザインが与えられていますが、ランドクルーザーらしくオフロードなど過酷な環境下でも扱いやすい設計になっています。インパネのアッパー部は水平基調になっていて、過酷な路面変化の中でも車両姿勢を把握しやすい形状。
こうした過酷な路面状況下でも車両状況が把握しやすいように、スピード、エンジン回転、燃料、水温、油圧、電圧が直感的に視認できる6針式のメーターを用意。最適化されたスイッチ配置や操作性も追求されています。ドライブモードセレクト、マルチテレインセレクト、ダウンヒルアシストコントロール、 クロールコントロールのモードセレクトをひとつのダイヤルに統合し、モニターを見ながら操作できる最適な位置に配置。
各種スイッチ類は、走行や駆動系、オーディオ系、空調系など、機能ごとに集約されて用意されていて、悪路走行時でも直感的な操作ができるようにレイアウトされています。
ドライバーにとって走行中は、インパネの質感や操作性はとても気になる点。新型ランドクルーザーは、「陸の王者」にふさわしい品格と高い操作性が与えられているようです。
(塚田 勝弘)