最高出力を設定できるレース専用モデル「BMW M2 CS Racing」の購入受付を開始

■3.0L直列6気筒ターボと7速DCTを搭載し、パーツの追加で最高出力を450PSまで引き上げ可能

BMWに限らず、年々クルマのボディサイズが大きくなる中、全長4470×全幅1775×全高1410mmというスリーサイズであるBMW M2は、貴重な本格コンパクトスポーツです。

今でも大人気のE46型M3クーペ(全長4490×全幅1780×全高1370mm)とサイズ感が近く、日本の狭い道でも取り回ししやすいのも美点です。M2には全長4475×全幅1870×全高1410mmの「M2 Competition」のほか、2600万円〜というプライスタグを付ける「M2 CS」というハイパフォーマンスモデルがあります。

BMW M2 CS Racing
サーキット専用モデル「BMW M2 CS Racing」の購入受付を開始

2021年6月28日、その「M2 CS」をベースにした、カスタマーレーシングのエントリーモデルで、サーキット専用モデルの「BMW M2 CS Racing」の購入の受付を全国の正規販売店で開始しました。

販売とアフターサービスは、BMW Mモデルのレース仕様車両を取り扱うBMW Mモータースポーツ販売店で行われ、日本ではBMW Mモデルのレース仕様車両を販売する、国内唯一のBMW Mモータースポーツディーラーであるモトーレン東都のみでの限定販売になります。

BMW M2 CS Racing
「モータースポーツリヤウイング」を標準装備する

「BMW M2 CS Racing」は、BMW M社の手によるサーキット専用モデルで、レースシーンで高いパフォーマンスを発揮しながらも扱いやすい車両サイズと価格によって、レースにおけるエントリーモデルと位置づけられています。

搭載されるエンジンは、3.0L直列6気筒「Mツインパワーターボエンジン」で、組み合わされるのは、モータースポーツ専用のソフトウェアにより制御される7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)。

最高出力は各レース規定に基づき280~365PSの間で設定でき、最大トルクは550Nm/2350rpm-5500rpmという分厚いトルクを誇っています。また、車両購入後に個人でパーツなどを追加することで、最高出力450PS(331kW)/6250rpmまでチューンアップすることもできるそう。

BMW M2 CS Racing
最高出力は450PS(331kW)/6250rpmまでチューンアップできる

さらに、450PSまで引き上げられたモデルも販売されます。エンジンパワーのコントロールは、パワースティックと呼ばれるUSBによって調整が可能で、レースごとに設定される「BOP(性能調整)」に応じて、パフォーマンスレベルのプログラミングと呼び出しができます。

「BMW M2 CS Racings」専用に設計、製造されたドライブシャフトや、タイヤの左右回転差を抑制するプリロード型の個別冷却システムを備えた機械式LSD(リミテッド・ステップ・ディファレンシャル)が標準化されています。

BMW M2 CS Racing
Sabelt製「Taurus XL」シート、Schroth製の6点式セーフティハーネスを標準装備

ABSやDSCなどのドライビングアシストシステムもレース仕様に調整され装備されているため、レース初心者でもより安全に車両操作が可能になるよう配慮されているそうです。また、エアジャッキシステムの標準装備により、メンテナンス性の高さも特徴となっています。

エクステリアには、カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製の「BMW M2 CSルーフ」をはじめ、タンクフィラーネック付Makrolon製リヤサイドウィンドウ、フロントスプリッター、モータースポーツリヤウイング(角度調整可能)、MICHELIN スリック(27/65-18 S9L)タイヤ、ホイールは10.5×18のアロイホイール(マットブラック)が備わります。

一方のインテリアには、エアコンをはじめ、Sabelt製「Taurus XL」シート、Schroth製の6点式セーフティハーネス、カラーディスプレイ搭載のAIM製「MXG 1.2 レーシングダッシュロガー」、照光式スイッチパネル搭載のセンターコンソール、チルト&テレスコピック・ステアリングコラム、操作ボタンとロッカー・スイッチを備えた、着脱可能なBMW Motorsportステアリングホイール、後方視界をより広く確保する大型ルームミラー、電動調節式サイドミラー、ヒーター付フロントウインドウ、消火システムが備わります。

BMW M2 CS Racing
着脱可能なBMW Motorsportステアリングホイールなどを標準装備

レース専用モデルである「BMW M2 CS Racing」。価格は「BMW M2 CS Racingベース・バージョン」が1499万円、「BMW M2 CS Racing 450PSバージョン」が1799万円となっています。

塚田 勝弘

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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