今日は哲学の日。2代目ホンダ・ライフがハイトワゴンとして復活!【今日は何の日?4月27日】

■鹿児島で湿度3%の日本記録を観測

4月27日は、「哲学の日」です。紀元前399年のこの日、ギリシャの哲学者ソクラテスが死刑執行されたことに由来します。ソクラテスは、自分が何もわかってないことを自覚する「無知の知」の考えを広めようとしましたが、保守的な識者から強い反発を買って死刑判決を受けてしまいます。拒否できたのに拒否することなく、当時の死刑執行の服毒によってこの世を去りました。

また1978(昭和53)年のこの日、午後3時頃鹿児島市で湿度3%の日本記録を観測しました。このとき噴火していた桜島の火山灰が大量に降り注ぎ、灰が水分を吸収する役目をして湿度が極端に低下したとのことです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

1997年(平成9)年の4月27日、ホンダの2代目「ライフ」が発売されました。

1997年発売の2代目ライフ
1997年発売の2代目ライフ
1997年発売の2代目ライフ
1997年発売の2代目ライフ

初代ライフは、大ヒットした名車「N360」の後継として1971年に発売され、ヒットしながらも1974年に生産を終了しました。背景には、1972年7月に発売された初代「シビック」の世界的な大ヒットがあります。ホンダとしては、限られたリソースの中で収益の高いシビックに専念し、軽自動車から一時撤退することを選択したのでした。

そして、1997年に初代ライフから23年のブランクを経てハイトワゴンとして復活したのが2代目ライフです。ハイトワゴンに変貌したのは、当時スズキの「ワゴンR」が開拓した背の高いハイトワゴンが一大ブームとなっていたからです。

1996年発売の2代目トゥデイ
1996年発売の2代目トゥデイ
1971年発売の初代ライフ
1971年発売の初代ライフ

パワートレインは、660ccの3気筒エンジンと5速MTおよび3ATの組み合わせ、これらは2代目「トゥデイ」からの流用です。走行性能や扱いやすさ、広い室内空間など一定の評価を受けましたが、何とわずか1年半で生産を終了してしまいました。これは、1998年の軽自動車の規格変更(ボディサイズ拡大)のためであり、1998年には規格変更に対応した3代目ライフが発売されました。

2代目ライフは、わずか1年半の販売のために開発された超短命のモデルでした。普通に考えれば開発リソースの元が取れないと思いますが、軽のハイトワゴンブームに少しでも早く参戦したかった思惑があったのでしょう。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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