■10Wの急速充電対応に進化させて、高効率、短時間充電を達成
パナソニック オートモーティブは、スマートフォン用新世代ワイヤレス充電器がトヨタの新型クラウン(2020年11月2日発売)に採用されたと発表しました。
ワイヤレス充電器は輸入車を中心に採用車種が急速に増えていて、USBによる有線による接続が不要で充電がすぐにでき、煩わしい操作が不要なのが美点です。
パナソニック オートモーティブ社の製品は、ワイヤレス充電共通規格「Qi(チー)」に対応し、同社の独自技術である2軸ムービングコイル方式を10Wの急速充電対応に進化させて、高効率、短時間充電を実現したそうです。
2軸ムービングコイル方式はスマホのコイル位置を検知し、充電器のコイルが位置合わせを行うことにより、低い熱損失、高い充電効率を維持することができます。幅広い形状のスマホに対応するほか、スマホを充電トレイに置くだけで、ムービングコイルが最適充電位置に移動して充電を開始するという高い利便性も特徴。
また、走行時の振動でスマホの位置がずれて充電が停止した場合でも、充電器側コイルが位置補正することで、自動で充電を再開するそうです。
さらに同社の製品比で、ワイヤレス充電器本体の長辺を約10mm小型化しながらも冷却ファンを搭載し、冷却効率が改善されています。同時に本体部で約50gの軽量化を実現するなど、コクピットの限られたスペースでも充分な充電領域が確保できます。
「Qi」規格とは、「Wireless Power Consortium(WPC)」が定めるワイヤレス国際充電規格で、スマホなどを対象とした15W以下の低電力向け規格。
同製品は「Qi」規格に対応し、ユニバーサルで安全なワイヤレス充電環境を採用車種に提供しています。
(塚田 勝弘)