■ST-2クラスはタイムの幅が広すぎる?
11月21日に行われたピレリスーパー耐久シリーズ2020 第4戦 「もてぎスーパー耐久 5Hours Race」の公式予選。Gr.1の市販車を改造したクラスであるST-2、ST-3クラスの予選結果を見てみましょう。ST-1クラスは今回は出場台数1台のため割愛させていただきます。
2リッタークラスのターボ車で4WDもしくはFF車で競われるST-2クラスはGRヤリスが速すぎる展開です。
ROOKIE Racing GR YARISのAドライバー井口卓人選手が2分04秒084、Bドライバー佐々木雅弘選手が2分03秒921で合算タイムが4分08秒005という驚異的なタイムでポールポジションを獲得。2位に対して合算タイムにして5秒以上も引き離すという大量リードとなります。
その予選2位は6号車 新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボX、3位にもエボX、7号車新菱オート☆VARIS☆DXLエボXが入ります。2016年に生産が終了したランサーEvo.Xはノスタルジックすら感じさせますがスーパー耐久では上位を狙ってくるマシンとしておなじみとなります。
SUGO、岡山を制したDAMD MOTUL ED WRX STIは今回の予選では低迷し4位となっています。
FF車としてはシビックTYPE RのHonda R&D Challenge FK8が参戦しています。
またFFのディーゼルマシンとしてDXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-Dが参戦しています。
FF勢は4WD勢に比べて合算で12~15秒も遅れてしまっていますが、決勝では軽量だという利点を生かして戦っていきます。
またアクセラディーゼルは圧倒的な燃費の良さで給油回数を減らしてくるという作戦もとれるので、上位に食い込む可能性もあります。実際に2019年には何度も表彰台に上がりシリーズランキング3位を獲得しています。
■20代の兄弟が立ち上げた新鋭チームがST-3クラスポールポジション!
3.5リッター相当のFR車で競われるST-3クラス。
今季はSUGO戦でデビューし、悪天候のために予選がキャンセルされ最後尾スタートを余儀なくされたHELM MOTORSPORTS RC 350。しかしSUGO決勝では堂々の3位表彰台を獲得するなど大活躍を見せます。
その20代の兄弟が立ち上げた新鋭チームであるHELM MOTORSPORTSのHELM MOTORSPORTS RC 350が堂々のポールポジションを獲得!
予選2位にはSUGO、岡山で2連勝のエアーバスター WINMAX RC 350 TWSが入ります。
このクラスで唯一の4ドアセダン、そして2リッターターボとして注目を集める埼⽟トヨペットGBクラウンRSは予選3位から決勝に臨みます。
その決勝は11月22日の午前11時スタート。
レースの模様はスーパー耐久公式Youtubeチャンネルで無料配信されます。今季初の5時間フォーマットレースとなるもてぎスーパー耐久 5Hours Race」をじっくり観戦出来るチャンスです。
(写真・文:松永和浩)