■初代RE雨宮シャンテにあこがれて新たに作られたロータリーシャンテ
40代から50代のチューニングカー好きな方ならご存じかもしれない、週刊少年ジャンプに1982年から1985年まで連載された漫画「よろしくメカドック」。国産チューニングカーを扱った漫画で当時、一部の少年たちが大変な熱狂ぶりを見せていました。
「よろしくメカドック」にも登場していたのが、RE雨宮チューンのロータリーシャンテ。1970年代のマツダの軽自動車「シャンテ」にSA22CサバンナRX-7の12Aロータリーエンジンをぶち込んだチューニングカーです。
「郷田鈑金ロータリーシャンテwith RE雨宮」は、そのRE雨宮ロータリーシャンテにあこがれを抱いて作られたチューニングカーなのです。
このマシン、東京オートサロン2023に出展され大きな話題となり、翌年の東京オートサロン2024にも出展されていました。
●飯田章さんのドライブで筑波1分2秒台突入!
その「郷田鈑金ロータリーシャンテwith RE雨宮」が、2024年2月17日に筑波サーキットで開催された「SHIBATIRE presents Attack Tsukuba 2024」に出場、タイムアタックをするというのです。
見た目からすると冗談のような車ですが、エンジンはFC3S用の2ローター、13BターボをRE雨宮チューンしたもの。片側250mmもワイドとなる幅広のオーバーフェンダーは、シャシーと足まわりをNAロードスター用とし、そこにシャンテのボディを被せたために、タイヤがとんでもなくはみ出てしまったため、鉄板でオーバーフェンダーを製作したということです。
パワー的には300~350psとのことで、概ね600kgの車重ということで、パワーウェイトレシオは5kg/psアンダー! 数字だけ見ると可愛げがありません。
これをドライブするのは、ビデオOptionでもお馴染みのレーシングドライバー、飯田章さん。タイヤが温まるまではかなり暴れている印象で、アウトラップの第1ヘアピンでは軽くドリフト気味になってしまいます。
午前中のアタックでは1分3秒台に入り、軽自動車ベースとは思えない速さにビックリ! そして午後のアタックでは1分2秒824!と、3秒台を切って2秒台に突入しました!
まだまだ詰められるところはあるとのことで、2025年のタイムアタックシーズンには1分1秒台に入ってくるかもしれません。
こういう憧れから作り上げられるチューニングカーって、なんだか夢があっていいですよね。そこにタイムという目標も生まれることで、もっともっと面白くなるのです。2025年のAttack Tsukubaはどんな車が走るのでしょうか?
(写真・文:松永 和浩)
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